タヒチ音楽
フランス領ポリネシアのタヒチ島で発達した、踊りと太鼓の音楽。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
to'ereの速い打音がいくつかのリズムパターンを組み合わせていることに注目するとよい。同じ周期でたたき続けているように聴こえても、実は2〜3人のto'ere奏者がずれたパターンを重ねていることがある。ダンスの映像とあわせて聴くと、音のアクセントが踊り手の腰の動きと連動していることが見えてくる。
発展
1956年から始まったヘイヴァ・イ・タヒチ・フェスティバル(7月のタヒチ国民祭)で各村のチーム(タマリイ)が競演し、舞踊・歌・太鼓技術が高度化した。20世紀後半にはボラ・ボラの伝統的グループが世界ツアーを行った。
出来事
- 1797年: ロンドン宣教協会到来。
- 1842年: フランス保護領化。
- 1956年: ヘイヴァ・イ・タヒチ・フェスティバル制度化。
- 1995年: 仏核実験再開反対運動でタヒチ音楽国際注目。
- 2014年: ヘイヴァのユネスコ登録議論。
派生・影響
ハワイのフラ・パフ・ドラムへの影響、ポリネシア太鼓技術の中核、フランス領ポリネシア独立運動の文化的支柱として機能する。
音楽的特徴
楽器トエレ、パフ、パフ・トゥパイ、ウクレレ、ギター、声
リズムオテア(舞踊)用の激しい太鼓ポリリズム、ヒメネの4声合唱、迅速なテンポ変化
代表アーティスト
- Te Vaka
代表曲
Otea Drum — Te Vaka (2004)
日本との関係
タヒチアンダンスは日本で2000年代以降にフィットネスダンスとして広まり、スクールが全国各地に存在する。そのため踊る側からタヒチの音楽に触れる人は少なくない。音楽単独としては一般的な知名度は低いが、タヒチアンダンスのレッスン音源として流通している曲は多い。
初めて聴くなら
Te Vakaの「Otea Drum」(2004年)からが聴きやすい。to'ereとpahuのリズムがはっきり聴こえ、踊りとの関係が想像しやすい。昼間に音量を上げて聴くと、太鼓の乾いた音が部屋に満ちる。
豆知識
タヒチのto'ereはもともと戦時の合図や儀式の呼び出しに使われた楽器だったとされる。現在は競技ダンス「'ote'a」の伴奏に特化した形で発展しており、Heiva祭典の太鼓グループ(「himene tarava」)は毎年審査員の採点を受けて競い合う。優勝グループの奏者たちは次の年まで地域コミュニティで称えられ続ける。
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- 伝統・民族パギェッラ
