メレ
ハワイ先住民の詠唱伝統。神々と土地と祖先を歌う神聖な歌。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
オリは旋律よりも言葉の音の連なりを聴くことが大切だ。ハワイ語は母音で終わる音節が多く(日本語と共通する特徴)、声が流れるような持続感を持つ。Edith Kanakaʻoleの詠唱は声量の抑制と放出が明確で、特定の単語で声が張る瞬間がある——そこがテキストとして強調される箇所だ。
発展
1970年代からハワイアン・ルネサンスが起こり、メレ・フラの伝統的形式が再評価された。エディス・カナカオレ・ペレ・ピロ・ケアラ・チンらクムフラ(フラの師匠)が継承を担い、現代メリー・モナーク・フェスティバル(年次フラ大会)で頂点を競う。
出来事
- 古代: ポリネシア渡来とともに詠唱伝統開始。
- 1820年: 宣教師到来で文化抑制。
- 1898年: ハワイ王国併合。
- 1971年: ハワイアン・ルネサンス。
- 2008年: メリー・モナーク・フェスティバル国際的注目。
派生・影響
現代ハワイ音楽全般(スラックキー・ファルセット・ハパハオレ)の精神的源泉、ポリネシア音楽連帯運動の中核、世界の先住民詠唱との比較対象。
音楽的特徴
楽器声、イプ(瓢箪太鼓)、パフ(木製太鼓)、プイリ(竹割り)、ウリウリ(羽飾りガラガラ)
リズムオリ・コホロイ(古典詠唱)とオリ・カラオ(発声詠唱)、神聖詞章、フラとの一体性
代表アーティスト
- Edith Kanakaʻole
代表曲
Mele Hawaiian Chant — Edith Kanakaʻole (1978)
日本との関係
初めて聴くなら
Edith Kanakaʻoleの「Mele メレ」(1978)は、楽器のない声だけの詠唱を静かな空間で聴くのが最初のすすめ方だ。歌詞の意味はハワイ語の辞書か翻訳注釈つきの資料(英語のライナーノーツ)を参照しながら聴くと、言葉と声の結びつきがより明確になる。
