クドゥロ
1990年代アンゴラ・ルアンダの戦時郊外で生まれた、超高速の打ち込みリズムとエネルギッシュなラップ・ダンスのアフロ・エレクトロ・ジャンル。
まずはここから
ひとことで言うと1990年代アンゴラ・ルアンダの戦時郊外で生まれた、超高速の打ち込みリズムとエネルギッシュなラップ・ダンスのアフロ・エレクトロ・ジャンル。
まずはこの曲からBuraka Som Sistema — Kalemba (Wegue Wegue) ▶ YouTube
代表的な人Tony Amado
どんな音か
BPMは130〜140台で、キックが強く前に出た歪み気味の打ち込みサウンドが基本だ。旋律的な要素は少なく、リズムのエネルギーが主役で、その上に短いラップやコーラスが乗る。音はざらつきがあり、プロダクションの「磨かれていなさ」がそのまま音楽の個性になっている。踊り(クドゥロのダンス)は激しく、手足を素早く動かす独特のスタイルで、DJブースの前で個人が自分のスタイルを見せる。バラカ・ソン・システマの「Sound of クドゥロ」(2008年)はポルトガルのクリエイターがアンゴラのビートをヨーロッパ向けに再構成したバージョンだ。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
キックの音が歪んでいることに最初に気づく。これはわざと圧縮をかけた加工によるもので、クドゥロのサウンドシグネチャーだ。次に、リズムパターンがアフリカのポリリズム感覚(複数のリズムが少しずれて重なる)を電子音で再現していることを聴き取る。バラカ・ソン・システマの曲は国際的に洗練されているため、アンゴラ土着の初期録音と比べると違いが分かる。
初めて聴くなら
バラカ・ソン・システマの「Sound of クドゥロ」(2008年)または「Kalemba (Wegue Wegue)」(2008年)から聴く。ヨーロッパで制作された分、初心者でも入りやすい音質になっている。続けてトニー・アマドの「Amba」(1996年)を聴くと、ルアンダ原産のよりローファイな質感が体感できる。
代表アーティスト
- Tony Amado
- Buraka Som Sistema
代表曲
- Buraka Som Sistema — Kalemba (Wegue Wegue) (2008)
- Buraka Som Sistema — Sound of Kuduro (2008)
- Buraka Som Sistema — Hangover (BaBaBa) (2014)
もっと見る(あと2件)
- Tony Amado — Amba (1996)
- Buraka Som Sistema — New Africas Pt. I (2008)
生まれた背景
1990年代前半、アンゴラは長期の内戦(1975〜2002年)の真っ只中にあった。ルアンダの郊外(ムセケ)は農村から戦火を逃れてきた人々が密集した貧困地区で、電気も音楽機材も乏しい環境から生まれた音楽だ。
音楽的特徴の詳細
楽器ドラムマシン、サンプラー、PC、声
リズム140+ BPM、跳ねるパーカッション、叫ぶラップ
発展
2000年代後半リスボン経由で欧米クラブに広まり、ムウラチェ&マルファラ、バトイダンサ、DJマルファラなどポルトガル系アンゴラ二世が国際展開した。M.I.A.「Bucky Done Gun」やマドンナ「Bitch I'm Madonna」(2015年に当該リズム引用)を介してメインストリームと接合した。
出来事
- 1994: 初期マスター・ジェイがDJセット
- 1996: トニ・アマド名作
- 2007: ブラリア『ソウ・キング・ンサンジ』
- 2015: マドンナがクドゥロ風楽曲を発表
派生・影響
センバから派生してクドゥロが成立。バトイダ、UKフック・テクノと交差。
日本との関係
豆知識
影響・派生で結ばれたジャンル
系譜図を見る
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
クドゥロが好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
関連ジャンルを探す
- 伝統・民族スークース
- ラテン・カリブルンバ・コンゴレーズ
- 伝統・民族ゲンゲトーン
- ポップンドンボロ
- ポップアムハラ・ポップ
- 伝統・民族ナイジャ・ストリート・ホップ (Zanku)
- ヒップホップ・R&Bボンゴ・フラヴァ
- ジャズエチオジャズ
