聴きどころはまず、ジャマイカン・レゲエより明らかに柔らかいドラムのアタック。スネアの音が丸く、ハイハットの刻みも穏やか。ポリネシアン・ハーモニーは、ゴスペル合唱ともジャマイカン・レゲエとも違う、3度・5度を重ねた甘い和音で、サビが家族の合唱のように響くのが特徴。Six60の『Don't Forget Your Roots』のようにマオリの伝統旋律を匂わせる曲、Common Kingsの『Wade in Your Water』のように完全にポップ寄りの曲、と幅も広い。
ハワイ文化が日本で長年人気だった影響で、ハワイ系のJawaiian レゲエ(ハワイ+ジャマイカン)は日本のサーフ/カフェ系プレイリストで定番化している。J Boogの『Let's Do It Again』はハワイ系ショップやサーフブランドのBGMでおなじみ。Six60は2018年に日本公演を行い、ニュージーランド観光局のキャンペーンでも使われた。日本のレゲエ・シーン(横浜・湘南)との親和性は高く、PUSHIMやMINMIなどのジャパニーズ・レゲエ・アーティストと共通する空気感を持つ。
初めて聴くなら
最初の一曲はSix60の『Don't Forget Your Roots』。マオリ語フレーズを織り込んだフックと、太平洋の潮風を思わせる広いコーラスが、アイランド・レゲエの核を一発で伝える。次にCommon Kingsの『Wade in Your Water』はポップ寄りで聴きやすく、J Boogの『Let's Do It Again』はハワイ・サイドの王道。Stan Walkerの『I AM』はゴスペル的な迫力もある。海辺のドライブ、夕方のテラス、夏のBBQ、要するに「外で日に焼けながら聴く」音楽。