カンドンベ
ウルグアイ・モンテビデオの大西洋奴隷貿易で連れてこられた西アフリカ系コミュニティが保持する、3種の太鼓が街を行進するアフロ・ウルグアイ音楽。
まずはここから
ひとことで言うとウルグアイ・モンテビデオの大西洋奴隷貿易で連れてこられた西アフリカ系コミュニティが保持する、3種の太鼓が街を行進するアフロ・ウルグアイ音楽。
まずはこの曲からRubén Rada — Malísimo ▶ YouTube
代表的な人Rubén Rada
どんな音か
3種類の太鼓――レプケ(高音域)、セグンダ(中域)、チコテア(低音域)――が同時に独立した語呂合わせのようなリズムを奏でる。その交差のなかに、集団の声や足音、街の環境音が層を成す。テンポは遅くない(120~140BPM程度)が、各太鼓の『ずれ』が聴き手の体を異なった方向へ引っ張り、踊り手たちはそのずれそのものを『踊る』。
聴きどころ
3つの太鼓がそれぞれ『2拍子と3拍子が交錯する』フレーズを繰り返す。最初は複雑に聞こえるが、1周目を終える前に『耳がリセット』され、その後は各太鼓が『個性』を持つ存在として立ち現れてくる。集団で踊られることが前提なので、単独で聴く場合は『誰と踊るか』を心の中で想像することで、曲の推進力が理解しやすくなる。
初めて聴くなら
代表アーティスト
- Rubén Rada
代表曲
- Rubén Rada — Malísimo (1979)
生まれた背景
ウルグアイ、特にモンテビデオの港湾都市に、16世紀から18世紀にかけて西アフリカから強制移住させられた人々が、元の音楽体系を保ちながら転化させたもの。ブラジルのバトゥカーダなどと異なり、カンドンベは徹底して『街の行進』を想定した音楽設計になっており、1月中旬の『Llamadas』という祭に、黒人系のコミュニティが楽器を担いで街を練り歩く。
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この伝統は、アルゼンチン・チリの音楽文化とも歴史的に絡み合っている。
音楽的特徴の詳細
楽器チーコ、レピーケ、ピアノ太鼓、声
リズム6/8複合、3太鼓の対話、街頭行進
発展
1950年代のロス・タンガネス、1970年代のルベン・ラダ、ハイメ・ロースがウルグアイ・ロックと融合させた。2009年にユネスコ無形文化遺産登録。21世紀にはヒップホップ、ジャズとの融合が進む。
出来事
- 1808: モンテビデオで初記録
- 1956: ロス・タンガネス結成
- 1973: 軍政下の禁止
- 2009: ユネスコ無形文化遺産登録
派生・影響
タンゴ(早期影響説あり)、ミロンガ、現代ウルグアイ・ロック、ラテン・ジャズと交差。
日本との関係
日本国内での認知度は低い。ウルグアイの音楽として言及されることはあっても、独立したジャンルとして聴かれることはほぼない。ただし、1990年代後半の『ラテンブーム』や、ブラジル音楽への関心が高まった時期に、南米民族音楽の『ネットワーク』という文脈で紹介されたことはある。
豆知識
『Llamadas』はスペイン語で『呼び声』を意味するが、字義的には『奴隷制度で引き離された肉親への呼びかけ』という意味の層も持つ。2009年にはUNESCOの『人類の口頭および無形遺産の傑作』に指定された。
影響・派生で結ばれたジャンル
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感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
カンドンベが好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
