ラテン・カリブ

ミロンガ

Milonga

アルゼンチン / 南米 · 1870年〜

Tangoに先行するリオ・デ・ラ・プラタ地域の舞踏音楽。Tangoの直接の前身。

どんな音か

ミロンガは、タンゴに先立つリオ・デ・ラ・プラタの舞踏音楽。タンゴより軽く、歩くようなリズムがあり、ギターやバンドネオンが素早く語る。歌ものでは郷愁や哀しみが入るが、足取りには弾みがある。ピアソラの「ミロンガ del Ángel」では、古い舞曲の影が室内楽的な静けさに変わる。

生まれた背景

19世紀後半のアルゼンチンとウルグアイ周辺で、ガウチョの歌、アフロ・リズム、都市のダンス文化が交わって発展した。タンゴの直接の前身のひとつで、のちにタンゴ楽団のレパートリーにも取り込まれた。ミロンガという語は、音楽形式だけでなくタンゴを踊る集まりの場も指す。

聴きどころ

リズムの軽い前進感を聴くとよい。タンゴの重い間合いより、ミロンガは足が早く、ギターの刻みも歯切れがよい。歌入りでは言葉がリズムに乗って流れ、器楽では短いフレーズが踊りのステップを支える。

代表アーティスト

  • Francisco Canaroアルゼンチン · 1908年〜1964
  • Sebastián Pianaアルゼンチン · 1923年〜1994

代表曲

日本との関係

日本タンゴ受容の歴史が長く、ミロンガタンゴ愛好家やダンス教室を通じて知られている。一般にはタンゴの一部として聴かれることが多いが、ダンスの場ではタンゴ、ワルツ、ミロンガの違いを身体で感じる。ピアソラ経由で室内楽として聴く人もいる。

初めて聴くなら

歌の入口は「ミロンガ Sentimental — Sebastián Piana (1933)」。踊りの古典感は「ミロンガ de mis amores — Aníbal Troilo (1937)」。静かな美しさから入るなら「ミロンガ del Ángel — Astor Piazzolla (1965)」がよい。

豆知識

ミロンガタンゴより素朴な前身と見られがちだが、タンゴの内部で生き続けた形式でもある。踊りの会場をミロンガと呼ぶため、曲名、リズム、社交の場が同じ言葉でつながっている。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1800年代1870年代1880年代ミロンガミロンガカンドンベカンドンベタンゴタンゴ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
ミロンガを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

アルゼンチン · 1870年前後 (±25年)

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