ポップ

アルテ

Alté

ラゴス / ナイジェリア / 西アフリカ · 2015年〜

2010年代後半ナイジェリア・ラゴスで成立した、Afrobeatsよりも実験的・オルタナティヴ志向の若年層シーン。

どんな音か

アルテは、ナイジェリアアフロビーツ主流から少し外れ、R&B、インディーポップ、トラップ、ファッション感覚を混ぜたラゴスの若い音楽。ビートは軽く、声は脱力し、派手なクラブ感よりも個人のスタイルが前に出る。

生まれた背景

2010年代後半のラゴスで、Odunsi、Cruel Santino、Temsらの周辺から見えてきた。alteはalternativeの短縮で、音楽だけでなく服装、写真、映像、SNS上の自己表現と結びついている。主流アフロビーツに対する横道として育った。

聴きどころ

ドラムの軽い跳ねと、声の力の抜き方を聴くとよい。アフロビーツの明るい推進力を残しながら、コードや音色は内省的で、R&Bやインディーに近い揺れがある。派手なサビよりムードが大事だ。

発展

2019-21年Wizkid『Made In Lagos』が周辺アーティストを国際的に押し上げ、Afrobeats/Afro Fusionの新世代として注目された。

出来事

  • 2018: Cruel Santino『Mandy & The Jungle』 / 2019: Lady Donli『Enjoy Your Life』

派生・影響

Afrobeats、R&B、Future Beats、Alternative R&B。

音楽的特徴

楽器DAW、シンセ、ベース、ドラムマシン

リズム中速、Afroパーカッション、R&B和声

代表アーティスト

  • Cruel Santinoナイジェリア · 2014年〜
  • Odunsi (The Engine)ナイジェリア · 2014年〜
  • Temsナイジェリア · 2018年〜

代表曲

日本との関係

日本ではアフロビーツへの関心が高まる中で、配信やプレイリストを通じて届き始めた。大きな認知はまだ限られるが、Temsの国際的成功により、ナイジェリアのオルタナティヴなポップにも耳が向きやすくなった。

初めて聴くなら

入口は「Tipsy — Odunsi (The Engine) (2018)」。よりラゴスのオルタナ感を聴くなら「Rapid Fire — Cruel Santino (2018)」。声の深さから入るなら「Modupe — Tems (2019)」がよい。

豆知識

Alteはジャンル名であると同時に、主流の美意識から少し外れる態度の名前でもある。音の分類だけでなく、服や映像のスタイルまで含む。ラゴスの若者が海外インディーやR&Bをただ輸入するのではなく、自分たちの街の発音、ファッション、ネット感覚で作り替えた点が重要だ。 主流のダンスヒットよりテンポや声の置き方がゆるく、夜の部屋で聴くR&Bとしても、ラゴスのストリート・ファッションとしても成立する。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1980年代2000年代2010年代アルテアルテコンテンポラリーR&BコンテンポラリーR&Bアフロビーツアフロビーツ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
アルテを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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ナイジェリア · 2015年前後 (±25年)

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