ヴェルブンコシュ
ハンガリー徴兵舞踏音楽。
どんな音か
ヴェルブンコシュは速い2/4拍子または4/4拍子で、ハンガリー民族音楽のなかでも特に躍動感に満ちている。ヴァイオリンは明るく響き、高い音域で輪郭を描く。フルートやシンバルも参加し、全体として兵士の行進と祭りの空気が混在している。オーケストレーション的には、複数の楽器が同時に異なる装飾を加える高度な相互作用が見られる。
生まれた背景
聴きどころ
ヴァイオリンのボーイングの切れ味。装飾的なフレーズの挿入がどこで起こるか。全体のテンポの微妙な変化。複数楽器の掛け合いのタイミング。民族的エネルギーがどの瞬間に最高潮に達するか。
発展
Bihari János、Csermák、Lavottaら著名奏者が独奏作品化。LisztとBrahmsがハンガリー狂詩曲・舞曲群の素材とした。20世紀にはBartókとKodály研究で芸術音楽との関係が明確化された。
出来事
- 1764: 募兵儀礼として記録
- 1810: Bihari全盛
- 1853: Liszt『ハンガリー狂詩曲』第2番
派生・影響
Csárdás、Magyar Nóta、Lisztハンガリー狂詩曲の母体。
音楽的特徴
楽器ヴァイオリン、ツィンバロム、クラリネット、コントラバス
リズム2/4または4/4、緩急二部、ジプシー音階
代表アーティスト
- Bihari János
- Muzsikás
代表曲
Verbunk Sárközből — Muzsikás (1986)
日本との関係
ハンガリー民俗音楽はヨーロッパ民俗音楽の中でも認知度が比較的高いが、ヴェルブンコシュまで言及する日本人は限定的。クラシック音楽の教育では言及されることもあるが、一般的な知名度は低い。
初めて聴くなら
『Verbunk Sárközből』Muzsikás(1986年)。Muzsikásはハンガリー民俗音楽のグループとして国際的に活動しており、彼らの演奏の質は高い。踊りながら聴くと、ヴェルブンコシュの本質がより伝わる。
