チャールダーシュ
ハンガリーの2拍子加速舞踏曲。
どんな音か
チャールダーシュは、ハンガリーの酒場や村の踊りに由来する2拍子の舞曲。ゆっくりしたラッサンで始まり、速いフリスへ加速する構成が典型で、ヴァイオリンの装飾、足を踏み鳴らすリズム、情熱的なテンポ変化が魅力である。ロマ楽師の演奏文化とも深く関わり、民俗舞踊とヴィルトゥオーゾ音楽の両方で知られる。
生まれた背景
聴きどころ
遅い部分と速い部分の落差を楽しむ。ラッサンではため息のような節回しやルバートがあり、フリスでは一気に足が動き出す。ヴァイオリンは泣くように始まり、最後には火花を散らすように走る。単なる速弾き曲として聴くより、踊り手と楽師が互いに煽り合う構造を意識するとよい。
発展
Liszt、Brahms、J.Straussら作曲家が舞台音楽に採用。Vittorio MontiのCsárdás(1904)が世界的スタンダードに。20世紀後半のTáncházムーブメントで再評価。
出来事
- 1830s: Verbunkosから派生
- 1846: Liszt『ハンガリー狂詩曲』
- 1904: Monti『Csárdás』
- 1972: Táncház運動開始
派生・影響
Verbunkosからの派生。Cigányzeneと不可分。
音楽的特徴
楽器ヴァイオリン、ツィンバロム、ヴィオラ、コントラバス、クラリネット
リズム2/4でLassú(緩)からFriss(急)へ加速する構造
代表アーティスト
- Vittorio Monti
- Muzsikás
- Roby Lakatos
代表曲
- Csárdás — Vittorio Monti (1904)
- Hejre Kati — Roby Lakatos (1998)
日本との関係
初めて聴くなら
入口は「チャールダーシュ — Vittorio Monti (1904)」。遅い導入から急速な終結へ向かう典型が分かる。よりロマ的な華やかさを聴くなら「Hejre Kati — Roby Lakatos (1998)」、民俗的な響きを知るならMuzsikásの録音へ進むとよい。
豆知識
チャールダーシュという名は、ハンガリー語の酒場、宿屋を意味するcsárdaに由来する。宮廷の整った舞曲ではなく、人々が集まる場の踊りとしての性格が名前に残っている。舞台で洗練されても、根には社交と熱狂がある。
