スペイン国民楽派
19世紀末〜20世紀初頭スペインで、フラメンコや地方民謡を芸術音楽に統合した楽派。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
リズムのアクセントと旋法的な響きを聴く。ピアノ曲でも、ギターのかき鳴らしや踊り手の足音を思わせる音型が出てくる。甘い異国趣味だけでなく、不意に暗く沈む和声や鋭い打撃がスペイン的な緊張を作る。ファリャでは管弦楽の色彩と舞台の動きが密接に結びつく。
発展
アルベニス「イベリア」(1909)、グラナドス「ゴイェスカス」(1911)がピアノ書法の頂点、ファリャ「恋は魔術師」(1915)「三角帽子」(1919)が舞台音楽の頂点を示した。ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」(1939)はギター協奏曲として国際的人気を得た。
出来事
- 1891: ペドレル「我らが音楽」出版
- 1909: アルベニス「イベリア」第4巻完成
- 1915: ファリャ「恋は魔術師」初演
- 1939: ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」初演
派生・影響
20世紀スペイン作曲家(ハルフテル、モンサルバーチェ)、ラテンアメリカの国民楽派、世界中のスパニッシュ・テイスト書法に影響を残した。
音楽的特徴
楽器ピアノ、ギター、管弦楽
リズムアンダルシア旋法、フラメンコ・リズム、印象主義的書法
代表アーティスト
- イサーク・アルベニス
- マヌエル・デ・ファリャ
代表曲
- 恋は魔術師 — マヌエル・デ・ファリャ (1915)
- 三角帽子 — マヌエル・デ・ファリャ (1919)
- アランフェス協奏曲 (1939)
- イベリア — イサーク・アルベニス (1909)
日本との関係
初めて聴くなら
入口は「恋は魔術師 — マヌエル・デ・ファリャ (1915)」。火祭りの踊りで知られ、リズムと管弦楽の色彩が分かりやすい。ピアノの精密なスペイン像を聴くなら「イベリア — イサーク・アルベニス (1909)」、舞台的な華やかさなら「三角帽子 — ファリャ (1919)」がよい。
