マカロニ・ウエスタン音楽
1960-70年代イタリア西部劇映画の音楽。Ennio Morriconeが定式化した独特の音響世界。
どんな音か
マカロニ・ウエスタン音楽は、1960年代から70年代のイタリア製西部劇を彩った映画音楽。口笛、エレキギター、鞭の音、男声コーラス、トランペット、奇妙な打楽器が、乾いた荒野と決闘の緊張を作る。Ennio Morriconeの音楽は、アメリカ合衆国西部劇の大管弦楽とは違う、神話的で不穏な音響を定着させた。
生まれた背景
聴きどころ
旋律だけでなく、音色の記号性を聴く。口笛は孤独、トランペットは宿命、ギターは暴力、コーラスは宗教的な影を帯びることがある。短い動機が何度も戻り、決闘のたびに意味を増す。映画を見ずに聴いても強いが、画面の沈黙と合わせると、音がどれだけ空白を支配しているかが分かる。
発展
1968年『ウエスタン』、1971年『夕陽のギャングたち』で完成形へ。後の Quentin Tarantino作品など現代映画でも引用が続く。
出来事
- 1964: 『荒野の用心棒』 / 1966: 『続・夕陽のガンマン』 / 1968: 『ウエスタン』
派生・影響
Cinematic Score、Lounge、Hauntology(引用源)。
音楽的特徴
楽器口笛、エレキギター、コーラス、ハーモニカ、SE
リズムシネマティック、宗教的合唱、ガンショットSE
代表アーティスト
- Ennio Morricone
代表曲
- A Fistful of Dollars — Ennio Morricone (1964)
- L'Estasi dell'Oro — Ennio Morricone (1966)
- The Good, the Bad and the Ugly — Ennio Morricone (1966)
- Man with a Harmonica — Ennio Morricone (1968)
- Once Upon a Time in the West — Ennio Morricone (1968)
日本との関係
初めて聴くなら
入口は「The Good, the Bad and the Ugly — Ennio Morricone (1966)」。叫びのような主題と音色の奇抜さが一曲で分かる。続けて「L'Estasi dell'Oro — Ennio Morricone (1966)」で壮大な高揚を、「Man with a Harmonica — Ennio Morricone (1968)」で不気味な人物テーマを聴きたい。
豆知識
Morriconeはしばしば撮影前に音楽を作り、レオーネが現場でその音楽を流しながら演出したと語られる。つまり音楽は後から付けられた飾りではなく、画面のリズムや俳優の間を決める設計図でもあった。
