韓国民謡
韓国各地の伝統的民衆歌謡。地域別に音階・節が異なる。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
声の「ノンヒョン」(抑揚——音を押したり引いたりする奏法)に注目する。南道民謡では特に顕著で、一音の中に揺れと圧力の変化がある。金素姫の「アリラン」はメロディーを知っている人でも、声のニュアンスを改めて追うと別の音楽として聴こえる。
発展
20世紀には民謡歌手という職業が成立し、李銀官(イ・ウングァン)・金小姫らが京畿民謡を、安非翠(アン・ビチュイ)らが西道民謡を、金素姫が南道民謡(パンソリも)をそれぞれ代表した。アリランは2012年にユネスコ無形文化遺産に登録された。
出来事
- 李朝期: 各地民謡の形成。
- 1926年: 羅雲奎『アリラン』映画公開。
- 1975年: 京畿民謡が重要無形文化財指定。
- 2012年: アリランがユネスコ無形文化遺産登録。
- 2018年: 平昌冬季五輪閉会式でアリラン演奏。
派生・影響
韓国演歌(トロット)・現代K-POPバラードへの旋律的影響、海外コリアン・コミュニティのアイデンティティ歌として機能。
音楽的特徴
楽器チャング、ケンガリ、テピョンソ、ピリ、テグム、声
リズム京畿の柔軟・西道の装飾・南道の力強さなど地域差、長短(リズム型)による進行
代表アーティスト
- 金素姫
代表曲
アリラン — 金素姫 (1960)
日本との関係
初めて聴くなら
金素姫の「アリラン」(1960年)から聴く。旋律自体は単純だが、声の揺れと息の使い方に注目すると、民謡歌唱の技巧が見えてくる。続けて旌善アリランを聴くと、同じ「アリラン」がいかに異なるかが分かる。
豆知識
「アリラン」はユネスコ無形文化遺産に韓国(2012年)と北朝鮮(2014年)が別々に登録した——同一の曲が分断された国家によって別々に申請・承認された例として異例だ。語源は諸説あり、「わが峠」「遠い人」「愛らしい」など複数の解釈が提案されているが定説はない。
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- 伝統・民族プンムル
