ジョージア多声合唱
ジョージアの3声多声合唱伝統。
どんな音か
三人の男性による無伴奏合唱。一人が低く厚い基盤を成し、中音者が複雑な装飾ラインを担い、高い声が透明感のあるメロディを紡ぐ。ハーモニーは開放的で、時にクラシック音楽のような浮遊感がある。リズムは自由で、歌詞の内容によってテンポが揺らぎ、機械的ではない。宗教的、もしくは叙情的な雰囲気が支配的で、歌詞は愛、故郷、戦い、信仰などの普遍的テーマを扱う。
聴きどころ
三つの声の独立性と統一性。基音の厚さと中音の装飾のバランス。高い声の透明感。ハーモニーの解決感。歌詞の抑揚と音楽表現の一致。沈黙と音の関係。複数の合唱団の違い。
初めて聴くなら
Rustavi Ensemble『Chakrulo』(1977)。ジョージア多声合唱の最高傑作の一つで、三声のハーモニーが完璧に調和。夜間の静寂の中で聴く。より宗教的な背景を求めるなら、Anchiskhati Church Choir『Shen Khar Venakhi』(1995)。教会で実際に唱われる伝統的な聖歌。
代表アーティスト
- Rustavi Ensemble
- Anchiskhati Church Choir
代表曲
- Rustavi Ensemble — Chakrulo (1977)
- Anchiskhati Church Choir — Shen Khar Venakhi (1995)
生まれた背景
ジョージアはコーカサス地域に位置し、東正教会の信仰が深い。その三声多声合唱は5世紀まで起源がさかのぼるとされ、宗教音楽から発展した。
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中世から近現代まで、ジョージアの政治的変動(モンゴル支配、ペルシア支配、ロシア帝国統治、ソビエト連邦統治)を経ても、この音楽伝統は保持されてきた。20世紀にはコーカサス地域の民族音楽の中でも独自の価値が認識され、国際的に知られるようになった。
音楽的特徴の詳細
楽器声(3声無伴奏)、Panduri、Chonguri
リズム自由拍または定拍、3声独立進行、9度・2度の不協和
発展
19世紀末トビリシ神学校で楽譜化が進む。ソ連期にRustaviアンサンブルが世界化。2001年ユネスコ無形文化遺産登録。Anchiskhati教会聖歌団等が継承する。
出来事
- 1885: 教会聖歌の楽譜化
- 1968: Rustaviアンサンブル結成
- 2001: ユネスコ無形文化遺産登録
派生・影響
アルバニア・コルシカ・サルデーニャ等地中海多声合唱と理論的連関。
日本との関係
豆知識
影響・派生で結ばれたジャンル
系譜図を見る
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
ジョージア多声合唱が好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
