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ポップ

コプラ

Copla

マドリード / スペイン / 南欧 · 1920年〜

別名: Copla andaluza / Canción española

愛と運命を劇的に歌い上げる、フラメンコ色のスペイン大衆歌謡。

どんな音か

コプラは、一曲のなかに小さな悲劇を凝縮したようなスペインの大衆歌謡だ。フラメンコ由来のこぶしの効いた歌い回しと、語るように物語を運ぶ歌詞が合わさり、歌手は捨てられた女や禁じられた恋を芝居がかった大きな身振りで歌い上げる。ギターと管弦楽の伴奏が劇的な緩急をつけ、サビで声を張り上げて感情が爆発する。

生まれた背景

20世紀初頭、アンダルシアの民謡フラメンコ、軽歌劇サルスエラが混ざり合うなかで、レビュー劇場で歌われる物語歌として成立した。1920年代以降にレコードとラジオで全国に広まり、内戦後のフランコ独裁期には最も身近な娯楽として国民の心を支えた。

聴きどころ

歌詞が三人称で物語を語り、登場人物の運命を追っていく構成に注目したい。こぶしを効かせた装飾的な歌い回し、自由なテンポ(ルバート)、そしてサビで一気に声を張り上げる劇的な盛り上がりがコプラの核心だ。手拍子(パルマ)やカスタネットの入る瞬間も聴きどころ。

発展

コンチャ・ピケールが舞台歌手として様式を確立し、ロラ・フローレスがフラメンコの熱気を持ち込み、戦後にはロシオ・フラードのような大衆スターが現れて様式を更新した。映画やテレビとも結びつき、世代を超えて歌い継がれた。

出来事

  • 1936年: コンチャ・ピケールが「Ojos Verdes」を録音し代表曲となる。
  • 1962年: ロラ・フローレスの「A Tu Vera」が大ヒットする。
  • 1981年: ロシオ・フラードの「Como una Ola」が世代を超えて愛される。

派生・影響

後年は古臭い独裁期の音楽として一時敬遠されたが、近年フラメンコや現代ポップの歌手による再評価が進み、コプラの旋律や歌唱法が新しい世代に引き継がれている。

音楽的特徴

楽器スパニッシュギター、管弦楽、ピアノ、カスタネット、手拍子(パルマ)

リズムフラメンコ由来の自由なルバート、ドラマチックな緩急、サビでの感情の爆発

代表アーティスト

  • Concha Piquerスペイン · 1922年〜1958
  • Lola Floresスペイン · 1939年〜1995
  • Rocío Juradoスペイン · 1968年〜2006

代表曲

日本との関係

日本演歌に通じる要素が多く、報われぬ恋や運命を情感たっぷりに歌う点、こぶしを効かせる歌唱、人生の哀感を扱う点で、演歌好きには驚くほど親しみやすい。実際「スペイン演歌」と紹介されることもある。

初めて聴くなら

コンチャ・ピケールの「Ojos Verdes」がコプラの古典的な様式を最もよく伝える標準形で入りやすい。より華やかな声を聴きたいならロシオ・フラードの「Como una Ola」がよい。

豆知識

コプラはフランコ独裁を象徴する音楽と見なされたため、民主化後はしばらく敬遠されたが、近年はフラメンコや現代ポップの歌手による再評価が進み、若い世代にも歌い継がれている。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1780年代1920年代コプラコプラフラメンコフラメンコ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
コプラを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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