ワヤン音楽
ジャワ・バリの影絵芝居の伴奏音楽。ガムランの中核機能。
まずはここから
ひとことで言うとジャワ・バリの影絵芝居の伴奏音楽。ガムランの中核機能。
まずはこの曲からKi Manteb Soedharsono — Wayang Mahabharata ▶ YouTube
代表的な人Ki Manteb Soedharsono
どんな音か
聴きどころ
ゴングが鳴るタイミングを追うことで、音楽の大きな周期(コロトミー)が把握できる。小さい拍節のクノン、大きい拍節のグン、最大の節目のグン・アグン(大ゴング)の順で音が大きくなり、それが何周もサイクルする。戦闘場面では打楽器のテンポが上がり、瞑想場面では緩くなる——という場面転換を感じ取るだけで、ガムランが語りを支える仕組みが体感できる。
初めて聴くなら
Ki Manteb Soedharsono の「Wayang Mahabharata」(2000年)から場面を数十分聴いてみるのが最初の接触として最良。全上演は非常に長いため、戦闘場面と静かな場面を比較するつもりで抜粋を選ぶとよい。できれば映像とあわせて観ると、音楽と人形の動きの連動がはっきりわかる。
代表アーティスト
- Ki Manteb Soedharsono
代表曲
- Ki Manteb Soedharsono — Wayang Mahabharata (2000)
生まれた背景
ジャワのワヤン(影絵芝居)の起源は9〜10世紀にさかのぼり、インドのマハーバーラタとラーマーヤナを題材としながらジャワ独自の神霊観・宇宙論と融合した形で発展した。ガムランはワヤンの伴奏として最も重要な機能を担い、17世紀のマタラム王国時代に現在の編成と旋法体系が整理されたとされる。
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Ki Manteb Soedharsono(1948年生)はジャワで最も尊敬されるダランのひとりで、一晩9時間以上の上演をこなしながら数百の人形を使い分ける。彼の上演では観客が場面に応じて笑い・沈黙・涙を見せる。
音楽的特徴の詳細
楽器ガムラン全編成、ダラン(操師)の声、シンデン
リズム場面ごとの定型パトゥト(旋律型)、長時間の連続演奏、ダランと楽団の即時的応答
発展
20世紀にはダラン(語り手)が芸術家として地位を確立し、Ki Nartosabdho(1925–1985)・Ki Manteb Soedharsono ら巨匠が出現した。現代はテレビ・YouTubeで子供向けの短時間版も普及している。
出来事
- 9世紀: ヴァヤン関連の最古文献。
- 1973年: 国営TVRI番組で全国普及。
- 1985年: Ki Nartosabdho死去で巨匠時代の終焉。
- 2003年: ユネスコ「人類の口承及び無形遺産の傑作」宣言。
- 2008年: ユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録。
派生・影響
現代インドネシア演劇・コミック・アニメ素材、ヴァヤン・ワヒュ(キリスト教題材ヴァヤン)など創作展開、世界各地のシャドウ・パペット文化との比較対象。
日本との関係
豆知識
ジャワでは伝統的にワヤン上演は日没から夜明けまでの9時間以上続き、深夜を境に物語の転換点が来る構成になっていた。現代では4〜5時間に短縮された上演が増えているが、農村部の祭礼では今も一夜通しの上演が行われる。
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ダランは演奏・語り・演技・演出のすべてを一人で担う存在で、伝統的な修練は12年以上かかるとされる。
影響・派生で結ばれたジャンル
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