トルヴェール
12〜13世紀の北仏オイル語圏で、トルバドゥール伝統を引き継いだ宮廷詩人音楽家。
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ひとことで言うと12〜13世紀の北仏オイル語圏で、トルバドゥール伝統を引き継いだ宮廷詩人音楽家。
まずはこの曲からL'autrier par la matinee ▶ YouTube
代表的な人アダン・ド・ラ・アル
どんな音か
聴きどころ
アダン・ド・ラ・アルの「Robins m'aime」は短い繰り返し形式で、羊飼いの少女の語りが素朴な旋律で歌われる。単旋律の中で音節がどう長短に割り振られているかを追うと、オイル語のリズムと音楽の関係が聴こえてくる。伴奏ヴィエルが旋律の合間に短い装飾を入れる箇所も聴き逃さないようにするとよい。
初めて聴くなら
アダン・ド・ラ・アルの「Robins m'aime」と「Le Jeu de Robin et Marion」からの抜粋を聴くとよい。短い曲が集まった劇音楽なので、聴き疲れせずにトルヴェールの雰囲気をつかめる。
代表アーティスト
- アダン・ド・ラ・アル
- ギヨーム・ド・マショー
代表曲
- L'autrier par la matinee (1230)
- アダン・ド・ラ・アル — Le Jeu de Robin et Marion (1283)
- アダン・ド・ラ・アル — Robins m'aime (1283)
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- Pour mon coeur réjouir (1240)
生まれた背景
12世紀中頃に南仏のトルバドゥールの影響がパリ周辺の宮廷に届き、オイル語圏の貴族たちが自分たちの言語で同じことを始めたのがトルヴェールの始まり。クリスタン・ド・トロワなどと同時代のロマン文学の発展とも連動し、騎士道と宮廷恋愛を主題にした詩が多い。
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アダン・ド・ラ・アルはアラス出身で、当時の宮廷芸能の在り方を示す最も詳しい記録を残した人物のひとりとされる。13世紀末には詩と音楽が徐々に分業化し、14世紀のギヨーム・ド・マショーの時代にはアルス・ノヴァという新しい多声音楽の時代へと移行していく。
音楽的特徴の詳細
楽器声、ヴィエル、リュート
リズム単旋律、定型詩形式、多声化の萌芽
発展
シャンパーニュ伯ティボー4世(1201〜1253)、ナバラ王として南仏文化との接続を保った。13世紀後半にはアダン・ド・ラ・アル「ロビンとマリオンの劇」(1283年頃)など演劇的作品も生まれ、複声化の試みも現れる。1300年頃までに様式は飽和し、アルス・ノヴァの精緻な多声音楽に主導権を譲った。
出来事
- 1180年頃: コノン・ド・ベテューヌら最初期のトルヴェール
- 1230年頃: ティボー・ド・シャンパーニュ全盛
- 1283年頃: アダン・ド・ラ・アル「ロビンとマリオンの劇」
- 1300年頃: トルヴェール伝統の終焉
派生・影響
アダン・ド・ラ・アルの多声シャンソンはアルス・ノヴァのフォルム・フィクスへ直接つながり、後のシャンソン伝統の基礎となった。中世写本研究を通じて20世紀の古楽復興運動でも盛んに上演されている。
日本との関係
豆知識
ギヨーム・ド・マショーはトルヴェールの末期と新しい多声音楽の時代の橋渡しに位置するが、彼は詩人としても一流で、自作の詩集を自ら編集して複数の写本に残した。中世ヨーロッパの音楽家としては珍しく、自分の作品が後世に伝わることを意識して行動した人物とされている。
影響・派生で結ばれたジャンル
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