古典

スンダガムラン

Sundanese Gamelan

西ジャワ州バンドン / インドネシア / 東南アジア · 1500年〜

別名: Gamelan Degung

西ジャワのスンダ族による、より旋律的で軽やかなガムラン。

どんな音か

スンダ・ガムランは、ジャワ・ガムランよりも金属音が軽く、旋律がより前面に出る。青銅製の楽器(ボナン、サロンダン、ペニルス)が異なるレジスターで、複数の層を形成する。音色は透明感があり、各音が個別に聞き分けやすい。リズム・サイクル(イラマ)は整然としており、複雑ながらも秩序立った構造が特徴。スンダ・デグン(特殊な編成)では、20〜30の楽器が、複雑に交差しながら、全体として1つの音景を作り出す。

生まれた背景

スンダはインドネシア西部、ジャワ島の西部地域。ジャワ中部・東部のガムラン伝統とは異なり、スンダ・ガムランは、より軽快で旋律的な特性を発達させた。イスラム化が進む中で、ガムランは世俗音楽として機能し、宮廷から庶民まで幅広い層に受け入れられた。20世紀には、音楽学者による体系化と記譜が進み、現在は世界的な認知を得ている。

聴きどころ

各楽器のレジスター(高さ)の違いと、その関係性を理解すること。複数の楽器が同時に異なるメロディを奏でながら、全体として調和している構造を聴き取る。デグン・アンサンブルの場合、数十の楽器の音が織り成す複雑性と、その中に隠された秩序を感じ取ることが重要。

発展

20世紀にナノ・S・ナノ・ナノ・ダルジャワン・グー・ヌアラなど作曲家がドゥグンの新作を作り、世界に紹介した。ジャイポンガンが1970年代にこのスンダ・ガムランを土台に成立した。

出来事

  • 中世: パジャジャラン王国の宮廷音楽。
  • 19世紀: ドゥグン宮廷音楽の整備。
  • 1961年: マング・ジャヤナ・ダンス・カンパニー結成。
  • 1970年代: ジャイポンガン誕生。
  • 2010年代: スンダ伝統音楽国際フェスティバル。

派生・影響

ジャイポンガン(現代スンダ・ダンス音楽)を生み、現代インドネシア・ポップにスンダ的旋律を提供した。

音楽的特徴

楽器サロン・パングルン、ジェングロン、ボナン、カチャピ、スリン、クンダン

リズムサレンドロ・ペロッグ・マダンダ音律、シンデン女性歌手、軽やかなテンポ

代表アーティスト

  • グー・ヌアラインドネシア · 1976年〜2020

代表曲

日本との関係

スンダ・ガムラン日本の民族音楽学者には知られており、また、アジア音楽に関心を持つ音楽愛好家の間でも、ジャワ・ガムランよりは認知度は低いが、認識されている。大学の民族音楽講義では言及されることが多い。

初めて聴くなら

グー・ヌアラ(Goo Nuara)による『Sangkala Degung』。このアンサンブル・パフォーマンスは、スンダ・ガムランの標準的な形式を最も分かりやすく示したもの。日中、リラックスした状態で聴くのが推奨される。

豆知識

スンダ・ガムランの楽器構成は、地域と時代によって異なり、『唯一の正しいデグン』は存在しない。つまり、異なるスンダの音楽グループが、同じ『デグン』という名称を使いながらも、全く異なる音響を作り出す。この柔軟性は、スンダ文化の適応力と創造性を示す例として、民族音楽学で重視されている。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図800年代1300年代1500年代1970年代スンダガムランスンダガムランガムランガムランジャワガムランジャワガムランジャイポンガンジャイポンガン凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
スンダガムランを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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