声明
日本仏教の儀礼で僧侶が経典・讃歌を旋律的に唱える伝統。日本古典音楽の祖型のひとつ。
まずはここから
ひとことで言うと日本仏教の儀礼で僧侶が経典・讃歌を旋律的に唱える伝統。日本古典音楽の祖型のひとつ。
まずはこの曲からTendai Shōmyō Choir of Mount Hiei — Daihannya Tendoku Shōmyō
代表的な人Tendai Shōmyō Choir of Mount Hiei
どんな音か
声明は、拍子で前へ進む歌ではなく、僧侶の息が堂内に長く広がる声の音楽。低く始まった声が母音を保ったまま少しずつ揺れ、句の終わりで静かに沈む。複数人で唱えると完全なユニゾンではなく、わずかなずれが厚い雲のような響きを作る。木魚や鐘が入る場面でも、主役は打点ではなく、経文の音節と声の余韻である。
聴きどころ
言葉が聞き取れなくても、声がどの母音で長く伸びるかを追うとよい。音程の上下は大きくないが、節の途中で小さく曲がる場所がある。堂内録音では、声が消えた後の残響も聴きどころで、次の句に入るまでの間が儀礼の時間を作っている。
初めて聴くなら
まずは「Daihannya Tendoku Shōmyō — Tendai Shōmyō Choir of Mount Hiei」で、声のまとまりと堂内の響きを聴くとよい。真言系の響きに触れるなら「Rishukyō Hōraku — Shingon Shōmyō Choir of Mount Kōya」。短く切らず、一つの句が消えるまで待つ聴き方が合う。
代表アーティスト
- Tendai Shōmyō Choir of Mount Hiei
- Shingon Shōmyō Choir of Mount Kōya
代表曲
- Tendai Shōmyō Choir of Mount Hiei — Daihannya Tendoku Shōmyō
- Shingon Shōmyō Choir of Mount Kōya — Rishukyō Hōraku
生まれた背景
日本の仏教儀礼の中で、経典や讃歌を旋律的に唱える伝統として育った。奈良、平安期に大陸から伝わった仏教音楽の要素を受け取りながら、天台、真言など各宗派の法会で形を変えてきた。
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宮廷音楽や後の能、平曲などと直接同じものではないが、日本の古い声の文化を考える時の土台の一つになる。
音楽的特徴の詳細
楽器男声(独唱・斉唱)、磬(けい)、鈴、太鼓
リズム自由リズム、呂律(リュー・リョ)旋法、博士譜、長大メリスマ
発展
12世紀大原三千院の融通念仏聖賢(良忍)が天台声明を体系化、真言宗では覚禅・寛信らが継承した。雅楽・能・平曲・浄瑠璃など日本古典音楽の旋法・節回しの源泉となり、近代以降は東京芸大・大谷大学などで研究保存が進んだ。1970年代以降タケミツや武満徹らが現代音楽との交流を促し、世界的にも知られた。
出来事
- 806: 空海帰国、真言声明の輸入
- 1124: 良忍、大原で融通念仏・天台声明体系化
- 1700頃: 浄土宗・浄土真宗で和讃声明確立
- 1985: NHK『声明の世界』連続放送、一般認知向上
派生・影響
雅楽歌物、能の謡、平曲、浄瑠璃、長唄など日本声楽全般、戦後現代音楽(武満徹『November Steps』など)にも影響を残す。
日本との関係
豆知識
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楽譜にあたる博士と呼ばれる記号体系もあり、声の動きを文字の横に記して伝えてきた。
影響・派生で結ばれたジャンル
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感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
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