ケベック・フォーク
カナダ・ケベック州のフランス系住民コミュニティで保持される、フィドル・足踏み・口述音楽が中核の民俗音楽。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
バイオリンのビブラートのかけ方がケベック・スタイルの特徴。弓の使い方が、古い技法を守りながら、地域的な変奏を加えている。足踏みのリズムパターンも地域によって異なり、その多様性を聴き比べるのも楽しい。歌詞の内容(農村生活、恋愛、冒険譚)も、コミュニティの価値観を反映している。
発展
1970年代のラ・ボトィン・スウランテ、1990年代以降のラ・ヴァヴラージュが世代を作り、ケベック音楽の代表として国際フォーク・フェスティバルで活躍する。2010年代にはハードコア・フォーク、ケベック語ヒップホップとも交差。
出来事
- 1880: 初の口述音楽採譜
- 1960: ケベック静かな革命
- 1973: ラ・ボトィン・スウランテ結成
- 2014: ケベック・トラッド・フェスティバル
派生・影響
ブルターニュ・フォーク、ケイジャン、米国オールドタイム、現代ワールド・フォークと交差。
音楽的特徴
楽器フィドル、ボタン式アコーディオン、声、足踏み
リズム高速2/4と6/8、足踏みリズム、口の音楽
代表アーティスト
- La Bottine Souriante
代表曲
- Martin de la Chasse-galerie — La Bottine Souriante (1990)
日本との関係
初めて聴くなら
La Bottine Souriante『Martin de la Chasse-galerie』(1990年)。シャス・ガレリー伝説(魔法の飛行カヌーの物語)を題材にした楽曲で、ケベック民俗の最もロマンティックな側面が表現されている。仲間との宴会時や、夕方のリラックスタイムに聴くのが最適。
豆知識
『シャス・ガレリー』はケベック民俗文学の中でも最も有名な伝説で、フランス・ケベック間の霊的な結合を象徴している。20世紀のケベック・ナショナリズムの高まりとともに、この伝説と音楽は文化的な誇りの対象となった。音楽学者はこの地域のフィドル技法を『フレンチ・カナディアン・バイオリン』と区別し、独自の伝統として認識している。
