伝統・民族

ムニェイラ

Muñeira

ガリシア / スペイン / ケルト圏 · 1700年〜

ガリシアの6/8拍子舞踏音楽。

どんな音か

6/8拍子のリズムが特徴で、三拍子の踊りながらも、軽快さが失われない。主要楽器はパイプ(ガイタ)で、その上に打楽器(ボトラーナという太鼓、タンバリン)が重なる。ボーカルが加わることもあるが、器楽が中心。メロディはケルト的な旋法を持つことがあり、弦楽器も時代によって加えられている。スタジオ録音では、民族音楽としての格調が意識され、音質は澄んでいることが多い。

生まれた背景

ガリシア(スペイン北西部)の民族舞踊に付随する音楽で、その起源は中世スペインまでさかのぼる。ガリシアはケルト文化の影響を受けた地域であり、ムニェイラのメロディやリズムにはケルト的要素が混在している。スペイン内戦とフランコ独裁政権下で、民族文化が抑圧された時期もあったが、1970年代の民主化以降、ガリシア文化の復興とともにムニェイラも再評価された。

聴きどころ

6/8拍子の流動感。二拍子の踊りながらも、三拍子的な柔軟性がどのように表現されるか。パイプ(ガイタ)の音色。弦楽器との組み合わせ。歌詞がある場合、その物語性。スタジオ録音とライブパフォーマンスの違い。

発展

20世紀末のCarlos Núñez、Milladoiroらにより国際化。Celtic Connectionsの一翼として現代にも継承される。Real Filharmonía de Galiciaが管弦楽編曲も発表。

出来事

  • 1976: Milladoiro結成
  • 1996: Carlos Núñez『A Irmandade das Estrelas』
  • 2008: ガリシア・バグパイプ祭典創設

派生・影響

アストゥリアスJota、Celtic Rockへの影響。

音楽的特徴

楽器ガイタ・ガレガ(バグパイプ)、タンボリル、パンデイレタ

リズム6/8、規則的アクセント

代表アーティスト

  • Milladoiroスペイン(ガリシア) · 1979年〜
  • Carlos Núñezスペイン(ガリシア) · 1989年〜

代表曲

日本との関係

ガリシア音楽への関心が日本で高まったのは、1980〜1990年代のワールドミュージック・ブーム期。Carlos Núñez はケルト音楽との融合を試みたニューエイジ・ワールドミュージック・スターとしても知られ、一定の認知を得た。しかし、本来のムニェイラの民族音楽的な側面は、スペイン文化研究者や民族音楽愛好家の層に限定されている。

初めて聴くなら

Carlos Núñez『ムニェイラ de Chantada』(1996)。ガリシアの伝統とニューエイジ的なプロデュースの融合を聴く。より素朴で民族音楽的なアプローチなら、Milladoiro『O Berro Seco』(1979)。ガリシアの音楽学生グループによる、格調高い解釈。

豆知識

ムニェイラの『ムニェ』は『少女』を意味し、『ラ』は民族舞踊の総称。つまり、ムニェイラは『少女たちの舞踊』という意味で、かつては結婚式やお祭りで若い女性が踊る舞踊だった。現代では男女が踊り、複数の地域バリエーション(ムニェイラ・アラゴネーサなど)が存在する。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1700年代1950年代ムニェイラムニェイラフェスト・ノーズフェスト・ノーズ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
ムニェイラを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

スペイン · 1700年前後 (±25年)

  • 伝統・民族ホタ1700年〜 · スペイン

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