クラパ
クロアチア・ダルマチアの男声多声合唱。
どんな音か
男声4〜8人がハーモニーを組んで歌う無伴奏(またはギター・マンドリンの控えめな伴奏)の合唱だ。テナー・バリトン・バスが三層に分かれ、特にテナーの最高音が響く瞬間にダルマチア海岸の空気が漂う。音程の精度が重視され、声が重なる部分でわずかに揺れるヴィブラートが独特の熱さを出す。歌詞はクロアチア語(ダルマチア方言)で、愛と郷愁と海をテーマにしたものが多い。テンポはゆっくりで、一音を長く引き伸ばすことで感情を込める。
生まれた背景
聴きどころ
声のブレンドの密度に注目する。声が完全に溶け合う瞬間と、声部が少し分かれて聴こえる瞬間が交互に来る。クラパ・カンビの『U To Vrijeme Godišta』(1985年)はその切り替わりが分かりやすい。クラパ・ス・モラの『Mižerere』(2013年)は現代的な録音で音質がよく、各声部の輪郭を追いやすい。
発展
1980年代に女声・混声Klapaも発展。2012年ユネスコ無形文化遺産登録。Croatian Eurovision出場団Klapa s Mora(2013)で広く認知された。
出来事
- 1967: Omišフェスティバル創設
- 2012: ユネスコ無形文化遺産登録
- 2013: Klapa s Mora Eurovision出場
派生・影響
イタリア地中海男声合唱、コルシカParghjellaと類縁。
音楽的特徴
楽器声(無伴奏男声、まれにマンドリン伴奏)
リズム緩慢な4声和声、テナー高音中心
代表アーティスト
- Klapa Cambi
- Klapa s Mora
代表曲
- U To Vrijeme Godišta — Klapa Cambi (1985)
Mižerere — Klapa s Mora (2013)
日本との関係
初めて聴くなら
クラパ・ス・モラの『Mižerere』(2013年)は現代的な録音で聴きやすい。アカペラ部分では声の重なり方だけを追う。夜、少し暗くした部屋でヘッドフォンで聴くと、声のテクスチャが細かく聴こえる。
