グナワ
モロッコのスーフィー的儀式音楽。Guembri(リュート)と鉄製カスタネット(qraqeb)が特徴。
どんな音か
グナワの音の核はゲンブリ(guembri、または sintir)と呼ばれる3弦の低音リュートだ。胴体は木で骨格を作り、ラクダや牛の皮を張った独特の共鳴体を持ち、弾いた音は乾いてピシャリとした質感——ウッドベースとも違う、地面に吸い込まれるような低音が出る。これにカラカブ(qraqeb、鉄製の大型カスタネット)の金属音が絡む。カラカブはひとつの奏者が両手に二枚ずつ持って激しくぶつけ合い、高音のカシャカシャした響きが洞窟に反響するように空間を埋める。歌は詠唱に近く、マアレム(maestro、師匠)が呼びかけ、集団が応答する。全体のテンポは緩やかに始まり、儀式の進行とともに徐々に速くなっていく。
生まれた背景
聴きどころ
代表アーティスト
- Maâlem Mahmoud Guinia
- Nass El Ghiwane
- Hassan Hakmoun
代表曲
- Mimoun Marhaba — Maâlem Mahmoud Guinia (1995)
- Ya Sah — Nass El Ghiwane (1974)
Trance of Seven Colors — Hassan Hakmoun (1994)
Bouderbala — Nass El Ghiwane (1973)
Allah Ya Moulana — Maâlem Mahmoud Guinia (1990)
日本との関係
初めて聴くなら
Hassan Hakmounの「トランス of Seven Colors」(1994)アルバムを通して聴いてほしい。録音が比較的クリアで、ゲンブリとカラカブの音質が聴き取りやすい。夜中、照明を落とした状態でスピーカーから流すと、儀式音楽としての没入感が一番よく伝わる。Maâlem Mahmoud Guiniaの「Allah Ya Moulana」(1990)は伝統的なリラーの雰囲気に最も近い録音のひとつ。
