チムレンガ音楽
ジンバブエ独立闘争(第二次チムレンガ戦争)の中で、トーマス・マプフモらがショナ系ンビラ伝統をエレキギターに翻訳して生み出した解放音楽。
まずはここから
ひとことで言うとジンバブエ独立闘争(第二次チムレンガ戦争)の中で、トーマス・マプフモらがショナ系ンビラ伝統をエレキギターに翻訳して生み出した解放音楽。
まずはこの曲からThomas Mapfumo — Hokoyo ▶ YouTube
代表的な人Thomas Mapfumo
どんな音か
チムレンガ音楽は、ジンバブエのショナ系ンビラの反復を、エレキギターとバンド編成に移し替えた解放の音楽。ギターは親指ピアノの細かな循環をまねるように絡み、ベースとドラムがゆっくり腰を押す。Thomas Mapfumoの声は語りかけるようで、政治的な警告や共同体の記憶を運ぶ。
聴きどころ
ギターの反復がンビラのように細かく噛み合うところを聴く。単純なコード伴奏ではなく、短いパターンが重なって揺れる。歌詞の内容が分からなくても、コールと応答、低音の粘り、曲が長く続くうちに生まれる集団的な熱が伝わる。
初めて聴くなら
まず「Hokoyo — Thomas Mapfumo (1978)」。タイトル通り警告のような緊張があり、チムレンガの核が分かる。独立後の批判精神は「Corruption — Thomas Mapfumo (1989)」。ンビラの伝統に近い入口として「Kassahwa — Stella Chiweshe (1987)」も聴きたい。
代表アーティスト
- Thomas Mapfumo
- Stella Chiweshe
代表曲
- Thomas Mapfumo — Hokoyo (1978)
- Thomas Mapfumo — Chimurenga (1979)
- Thomas Mapfumo — Mhondoro (1985)
もっと見る(あと2件)
- Stella Chiweshe — Kassahwa (1987)
- Thomas Mapfumo — Corruption (1989)
生まれた背景
チムレンガ音楽はショナ語で闘争を意味し、特にジンバブエ独立闘争と深く結びつく。1970年代、Thomas Mapfumoは植民地支配下でショナ語の歌詞とンビラ由来の旋律を使い、抵抗のメッセージを大衆音楽へ変えた。
続きを読む
独立後も腐敗批判などを歌い、権力との緊張を抱え続けた。
音楽的特徴の詳細
楽器エレキギター、ベース、ドラム、ンビラ、ホーン、声
リズムンビラ模倣のギター、12/8複合、ショナ語
発展
1980年独立後、ボブ・マーリーがハラレ独立記念式典で歌った。マプフモのブラックス・アンリミテッド、シンガー・コメソウル、ステラ・チウェッシェ(女性ンビラ奏者)が国民音楽を形成。21世紀にはムガベ政権批判の中心ジャンルとなる一方で、伝統ンビラ復興運動とも結びついた。
出来事
- 1971: トーマス・マプフモ初録音
- 1977: アルバム『フマモ』発表で投獄
- 1980: ジンバブエ独立、ボブ・マーリー来演
- 2000: マプフモ亡命
派生・影響
ンビラ伝統、スングラ、現代アフロ・ジャズ、レゲエとの相互交流。
日本との関係
日本ではジンバブエ音楽、アフリカン・ポップ、ンビラ演奏に関心を持つ人の間で知られる。一般的な流通は多くないが、ンビラのワークショップやアフリカ音楽イベントからチムレンガへ進む道がある。政治音楽として聴くと、単なる明るいアフリカン・ギターとは違う重みが見える。
豆知識
チムレンガでは、ギターが西洋ロックのソロ楽器というより、ンビラの循環パターンを電化した装置になる。楽器が変わっても、祖霊、土地、闘争の記憶が音の中に残っている。
影響・派生で結ばれたジャンル
系譜図を見る
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
チムレンガ音楽が好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
関連ジャンルを探す
- 伝統・民族スークース
- ラテン・カリブルンバ・コンゴレーズ
- 伝統・民族ゲンゲトーン
- ポップンドンボロ
- ポップアムハラ・ポップ
- 伝統・民族ナイジャ・ストリート・ホップ (Zanku)
- ヒップホップ・R&Bボンゴ・フラヴァ
- ジャズエチオジャズ
