バルカンブラス
バルカン半島(セルビア・マケドニアなど)の祝祭で発達したブラスバンド音楽。
どんな音か
バルカンブラスは、セルビアやルーマニア、北マケドニア周辺の祝祭で鳴るブラスバンド音楽。トランペットやチューバが高速で吹き、変拍子のリズムに手拍子と踊りが重なる。音は少し荒く、結婚式や祭りの熱気がそのまま吹き込まれている。
生まれた背景
19世紀の軍楽隊やオスマン帝国周辺の管楽文化、ロマの演奏者の伝統が混ざり、地域の祝祭音楽として発展した。セルビアのグチャ・トランペット祭のような場で競演され、映画音楽を通じても国際的に知られるようになった。
聴きどころ
金管の派手さだけでなく、低音が拍をどう跳ねさせるかを聴く。変拍子でも身体が先に反応するような推進力がある。旋律は泣き笑いのように上下し、ソロが入ると一気に熱が上がる。
代表アーティスト
- Goran Bregović
- Boban Marković
- Fanfare Ciocărlia
代表曲
- Mesecina — Goran Bregović (1995)
- Iag Bari — Fanfare Ciocărlia (2001)
- Hava Nagila (Brass) — Boban Marković (1998)
Kalashnjikov — Goran Bregović (1995)- Khelipe E Cherengue — Boban Marković (2001)
日本との関係
初めて聴くなら
入口は「Kalashnjikov — Goran Bregović (1995)」。バンドの勢いなら「Iag Bari — Fanfare Ciocărlia (2001)」。トランペットの熱は「Khelipe E Cherengue — Boban Marković (2001)」で味わえる。
豆知識
バルカンブラスは整ったホールの音より、屋外や宴席で近くから浴びる音に強さがある。少し音が割れるくらいの迫力が、祝祭の身体感覚を伝える。ロマの演奏家が各地の旋律やリズムを運んだことも大きく、国境線よりも結婚式や祭りの現場で音が混ざってきた。 変拍子は頭で数えるより、低音の踏み込みと旋律の跳ねに身体を預けると、祝祭の推進力としてつかみやすい。
