伝統・民族

バルカンブラス

Balkan Brass

セルビア / 東ヨーロッパ · 1830年〜

バルカン半島(セルビア・マケドニアなど)の祝祭で発達したブラスバンド音楽。

どんな音か

バルカンブラスは、セルビアやルーマニア、北マケドニア周辺の祝祭で鳴るブラスバンド音楽。トランペットやチューバが高速で吹き、変拍子のリズムに手拍子と踊りが重なる。音は少し荒く、結婚式や祭りの熱気がそのまま吹き込まれている。

生まれた背景

19世紀の軍楽隊やオスマン帝国周辺の管楽文化、ロマの演奏者の伝統が混ざり、地域の祝祭音楽として発展した。セルビアのグチャ・トランペット祭のような場で競演され、映画音楽を通じても国際的に知られるようになった。

聴きどころ

金管の派手さだけでなく、低音が拍をどう跳ねさせるかを聴く。変拍子でも身体が先に反応するような推進力がある。旋律は泣き笑いのように上下し、ソロが入ると一気に熱が上がる。

代表アーティスト

  • Goran Bregovićボスニア・ヘルツェゴビナ · 1969年〜
  • Boban Markovićセルビア · 1988年〜
  • Fanfare Ciocărliaルーマニア · 1996年〜

代表曲

日本との関係

日本ではワールドミュージック、ジプシー・ブラス、映画「アンダーグラウンド」周辺のイメージで知られる。吹奏楽やフェス好きにも届きやすく、日本のブラスバンドとは違う荒い祝祭感が魅力になる。

初めて聴くなら

入口は「Kalashnjikov — Goran Bregović (1995)」。バンドの勢いなら「Iag Bari — Fanfare Ciocărlia (2001)」。トランペットの熱は「Khelipe E Cherengue — Boban Marković (2001)」で味わえる。

豆知識

バルカンブラスは整ったホールの音より、屋外や宴席で近くから浴びる音に強さがある。少し音が割れるくらいの迫力が、祝祭の身体感覚を伝える。ロマの演奏家が各地の旋律やリズムを運んだことも大きく、国境線よりも結婚式や祭りの現場で音が混ざってきた。 変拍子は頭で数えるより、低音の踏み込みと旋律の跳ねに身体を預けると、祝祭の推進力としてつかみやすい。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1300年代1700年代1830年代バルカンブラスバルカンブラスロマ音楽ロマ音楽クレズマークレズマー凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
バルカンブラスを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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