ジャワガムラン
中部ジャワの宮廷で発達した青銅打楽器合奏。緩慢で瞑想的。
概要
中部ジャワ(スラカルタ・ジョグジャカルタ)の宮廷で大成された青銅打楽器中心のオーケストラ。サロン・ゲンダー・ボナン・グンボン(吊り銅鑼)・グンデール・スリン(笛)・ルバーブ(擦弦)などからなり、ペロッグ(7音)・スレンドロ(5音)の二大音律を持つ。瞑想的・荘厳・周期的構造で、王宮儀礼と影絵芝居ワヤン・クリッ伴奏の中核。
背景
8〜9世紀のボロブドゥール遺跡レリーフに既にガムラン的楽器の描写があり、長い前史を持つ。マジャパヒト王国期(13〜15世紀)に基本構成が整い、マタラム王国分裂後のスラカルタ・ジョグジャカルタ宮廷でそれぞれの様式に発展した。
発展
20世紀には王宮のガムランが学校教育に取り入れられ、芸術院ISI(インドネシア芸術大学)が継承を担った。カイ・ナルトサブドの新作創作、ローシン・ハリソンら欧米作曲家の探求、海外大学(UCLA・京都市芸大など)の常設ガムラン教育で世界に広まった。
出来事
- 9世紀: ボロブドゥール・レリーフにガムラン描写。
- 1755年: ジョグジャカルタ・スラカルタ分裂で宮廷様式分化。
- 1889年: パリ万博でドビュッシーが初聴。
- 1971年: 京都市芸大ガムラン教育開始。
- 2021年: ガムランがユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録。
派生・影響
バリ・スンダのガムラン諸様式、現代インドネシア音楽創作、欧米現代音楽(ドビュッシー・ローシン・ハリソン・スティーヴ・ライヒ)に深く影響を与えた。
音楽的特徴
楽器サロン・デムン・ボナン・ゲンダー・グンボン・ケンダン・スリン・ルバーブ・ゲロン・シンデン
リズムコロトミック構造、ペロッグ・スレンドロ音律、緩〜急の段階展開
代表アーティスト
- Ki Manteb Soedharsono
代表曲
- Ladrang Wilujeng — Ki Manteb Soedharsono (1990)YouTube で検索