古典

ワーグナーの楽劇

Wagnerian Music Drama

バイロイト / ドイツ / 中央ヨーロッパ · 1850〜1883年

別名: Gesamtkunstwerk / 総合芸術作品

ワーグナーが1850年代以降に唱えた、音楽・文学・演劇・舞台美術を統合する総合芸術観に基づくオペラ形式。

概要

明確な切り分けのあるアリア・レチタティーヴォを廃し、ライトモティーフ(指導動機)と無限旋律で連続的に劇を進める。バイロイト祝祭劇場の特殊な音響設計が新しい劇場体験を可能にした。

背景

ワーグナー「未来の芸術作品」「オペラと劇」(1850〜51)の理論書で、古代ギリシア悲劇を理想に総合芸術論を提唱した。1848年革命の挫折と亡命を背景に、芸術を介した社会変革という理念がそこに込められた。バイエルン王ルートヴィヒ2世の支援で1876年バイロイト祝祭劇場が完成した。

発展

「トリスタンとイゾルデ」(1865)の半音階和声が西洋調性の限界を露呈し、4部作「ニーベルングの指環」(1876全曲初演)、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(1868)、「パルジファル」(1882)が最終形を示した。ワグネリズムは19世紀末ヨーロッパ思想・芸術全般を席巻した。

出来事

  • 1850: ワーグナー「未来の芸術作品」出版
  • 1865: 「トリスタンとイゾルデ」初演
  • 1876: バイロイト祝祭劇場開場、「指環」全曲初演
  • 1882: 「パルジファル」初演

派生・影響

後期ロマン派(マーラー、R.シュトラウス、ブルックナー)、初期表現主義(シェーンベルク「グレの歌」「ペレアスとメリザンド」)、後の調性解体への直接的橋渡しとなった。映画音楽のライトモティーフ書法もワーグナー由来。

音楽的特徴

楽器独唱、合唱、巨大管弦楽

リズムライトモティーフ、無限旋律、半音階和声

代表アーティスト

  • リヒャルト・ワーグナードイツ · 1840年〜1883

代表曲

関連ジャンル

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