テープ音楽
磁気テープを記録/編集媒体とする20世紀中盤の電子音響音楽の総称。
概要
ミュジーク・コンクレートと電子音楽の双方を含む広い概念。テープのカット&スプライス、リバース、ループ、速度変化が基本技法で、1950〜70年代の電子音響音楽の基礎技術として用いられた。
背景
ドイツのAEGが1930年代に開発したマグネトフォンが戦後米国に持ち込まれ、商用テープ録音の時代を開いた。録音媒体が手で操作可能になったことで、作曲家がスタジオで音響を「彫る」ことが可能になった。
発展
シェフェール、シュトックハウゼン以外にも、米国のヴァレーズ「電子の詩」(1958、ル・コルビュジエのフィリップ館用)、ベル研究所のマシュー・サブトニック、ミルトン・バビット、ウラジーミル・ウサチェフスキー、オットー・リューニングらが代表作を残した。日本では武満徹「水の曲」(1960)も重要。
出来事
- 1948: マグネトフォンによるテープ作曲が始まる
- 1958: ヴァレーズ「電子の詩」、ブリュッセル万博
- 1960: 武満徹「水の曲」
- 1970年代: デジタル化により役割が変化
派生・影響
ライヴ・エレクトロニクス、デジタル音響合成、サンプリング音楽、現代の電子音響音楽全般の基礎技術となった。
音楽的特徴
楽器磁気テープ、テープ・レコーダー
リズムテープ編集、速度変化、ループ
代表アーティスト
- エドガー・ヴァレーズ
- ピエール・シェフェール
- ピエール・アンリ
- ヤニス・クセナキス
- 武満徹(現代音楽)
代表曲
- Diamorphoses — ヤニス・クセナキス (1957)YouTube で検索
- 電子の詩 (Poème électronique) — エドガー・ヴァレーズ (1958)YouTube で検索
- 水の曲 — 武満徹(現代音楽) (1960)YouTube で検索