古典

シュトゥルム・ウント・ドランク

Sturm und Drang

オーストリア/ドイツ / 中央ヨーロッパ · 1765〜1785年

別名: 疾風怒濤

1760年代末〜70年代の中央ヨーロッパで、激情的な表現を志向した古典派音楽の一潮流。

概要

短調主体、急激なダイナミクス変化、シンコペーション、半音階を駆使し、ドイツ文学運動と同名の感情の嵐を音楽化した。ハイドンの「疾風怒濤期」交響曲(第44〜49番)、モーツァルトの「短調作品」が代表。

背景

ゲーテ「若きウェルテルの悩み」(1774)に象徴されるドイツ文学運動が、感情の自然発露と個人主義を擁護した。同時期の音楽でも、洗練されたギャラント様式や美しいロココ様式の限界を超えて、激情を直接表現する欲求が高まった。エマヌエル・バッハ「多感様式」がこの感性を準備した。

発展

ハイドン交響曲第44番(悲しみ)、第45番(告別)、第49番(受難)が中心作で、モーツァルト交響曲第25番ト短調 K.183(1773)も典型例。1780年代以降は古典派の均衡へ吸収されたが、ベートーヴェン初期作品(「悲愴ソナタ」)にその精神が継承された。

出来事

  • 1771: ハイドン「交響曲第44番(悲しみ)」
  • 1772: ハイドン「交響曲第45番(告別)」
  • 1773: モーツァルト「交響曲第25番」 K.183
  • 1774: ゲーテ「若きウェルテルの悩み」

派生・影響

ベートーヴェンの劇的様式、ロマン派全般の感情表現志向、後の表現主義音楽(マーラー、シェーンベルク)へ遠く影響している。

音楽的特徴

楽器管弦楽、室内楽

リズム短調、急激なダイナミクス、半音階

代表アーティスト

  • ヨーゼフ・ハイドンオーストリア · 1755年〜1809
  • ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトオーストリア · 1762年〜1791

代表曲

関連ジャンル

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