宗教・霊歌

オラトリオ

Oratorio

イタリア / 南欧 · 1620〜1900年

聖書や宗教的主題を題材に、独唱・合唱・管弦楽で演じない劇音楽として上演する大規模声楽曲。

概要

イタリアの「オラトリオ・ヴォルガーレ」「オラトリオ・ラティーノ」を起源とし、ヘンデルの英語オラトリオで国際的形式となった。レチタティーヴォ、アリア、合唱、序曲が主要構成要素で、舞台衣装を伴わずに上演される点でオペラと区別される。

背景

16世紀末ローマのフィリポ・ネリの祈祷会(オラトリウム)で歌われた宗教歌から発展した。対抗宗教改革下のローマで「教化の劇音楽」として育てられ、ローマ教皇庁の許可のもと四旬節期間(オペラ上演禁止期間)の代替娯楽として人気を得た。

発展

カリッシミ「イェフタ」(c.1648)が古典的型を作り、A.スカルラッティ、カルダーラを経てヘンデルがロンドンで英語オラトリオ「メサイア」(1742)「サウル」「サムソン」によって市民的大規模合唱音楽として完成させた。ハイドン「天地創造」「四季」、メンデルスゾーン「エリヤ」、エルガー「ゲロンティアスの夢」が続き、20世紀でもオネゲル「火刑台上のジャンヌ・ダルク」、ティペット「われらが時代の子」が書かれた。

出来事

  • 1648年頃: カリッシミ「イェフタ」
  • 1742: ヘンデル「メサイア」ダブリン初演
  • 1798: ハイドン「天地創造」初演
  • 1846: メンデルスゾーン「エリヤ」バーミンガム初演

派生・影響

ロマン派のドラマティックな宗教合唱曲、オペラ的レクイエム(ヴェルディ)、近代カンタータ・パッション、世俗オラトリオへ流れ込んだ。

音楽的特徴

楽器独唱、合唱、管弦楽

リズムレチタティーヴォ+アリア+合唱、序曲

代表アーティスト

  • アレッサンドロ・スカルラッティイタリア · 1680年〜1725
  • ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルドイツ/イギリス · 1705年〜1759
  • ヨーゼフ・ハイドンオーストリア · 1755年〜1809
  • フェリックス・メンデルスゾーンドイツ · 1825年〜1847

代表曲

関連ジャンル

オラトリオ 中心の関係図を見る

ジャンル一覧へ戻る