キールタン
神名(ナーマ)を集団で繰り返し歌うヒンドゥー教の信愛音楽実践。
概要
『ハレ・クリシュナ』『シヴォーハム』など神名を、集団でコール&レスポンス形式で長時間歌い続ける儀礼。次第に加速し恍惚的な高揚に達する形式が中心。ハレモニウム、タブラ、ムリダンガ、カルタル、シンバルを伴奏に、座位や輪になって歌い踊る。
背景
16世紀ベンガルの聖人チャイタニヤ・マハープラブ(1486-1534)が、神名連祷(サンキールタン)を最高の修行として体系化したのが起源とされる。バジャンが詩を歌うのに対し、キールタンは神名そのものの反復を中心とする点で区別される。集団的恍惚と神への没入を音楽的に実現する。
発展
ガウディーヤ派(チャイタニヤ系統)、シーク教ガルバニ・キールタン、現代マハ・マントラ運動それぞれが独自に発達した。1965年A.C.バクティヴェーダーンタ・スワーミ・プラブパーダがニューヨークでハレ・クリシュナ運動を始め、西洋でカウンターカルチャーと結合して世界化、ジョージ・ハリスンとの結びつき(『My Sweet Lord』)で大衆化した。
出来事
- 1510頃: チャイタニヤ・マハープラブがサンキールタン運動を始める
- 1965: ハレ・クリシュナ運動、米国上陸
- 1971: ジョージ・ハリスン『My Sweet Lord』ヒット
- 2010年代: 西洋ヨガ・キールタンの世界普及
派生・影響
ハレ・クリシュナ運動由来の世界的キールタン文化、ヨガ・ミュージック、クリシュナ・ダース、ジャイ・ウッタル、デーヴァ・プレマールら西洋人キールタン歌手による『ヨガ・キールタン』ジャンル。
音楽的特徴
楽器ハルモニウム、ムリダンガ、タブラ、カルタル、シンバル、声
リズムコール&レスポンス、加速ループ、神名連祷、ターラ循環
代表アーティスト
- Krishna Das
代表曲
- Hare Krishna Maha Mantra — Krishna Das (1996)YouTube で検索
- Gopala — Krishna Das (2006)YouTube で検索