カリプソ
トリニダード・トバゴで19世紀に成立し、20世紀にカリブ海全域に広がった、社会風刺と機知を盛り込んだ歌詞の中心であるアフロ・カリブ歌謡。
概要
アコースティックギター、シャック・シャック(マラカス)、クアトロ、ペダルボード・スチールパン、リード歌手とコーラスで構成。コール&レスポンスと、押韻に縛られた即興的歌詞バトル(エクテンポ)が特徴。
背景
19世紀のサトウキビ・プランテーションで、奴隷化されたアフリカ系・ヨルバ系の労働者がフランス語派生のクレオール語(パトワ)で歌った労働歌・批判歌が起源。労働者は直接の批判が許されないため、暗喩・諷刺で現実を語る伝統を確立した。1834年の奴隷解放後、トリニダードのカーニバルで自由表現の場として制度化された。
発展
20世紀前半マイティ・スパロー、ロード・キッチェナーがカリプソをグローバル化し、1956年のハリー・ベラフォンテ「Day-O(バナナ・ボート)」で米国メインストリームに紹介された。1970年代以降ソカへ派生し、現代ではチャットニー・ソカやラパソとも交差する。
出来事
- 1834: トリニダード奴隷解放
- 1912: 初期商業録音
- 1956: ハリー・ベラフォンテ「Day-O」
- 1969: マイティ・スパロー国際的成功
- 1980: スチールパン・カリプソ全盛
派生・影響
ソカ、チャットニー、メント、レゲエ、米国フォークと交差。
音楽的特徴
楽器アコースティックギター、シャック・シャック、クアトロ、スチールパン、声
リズム中速2/4、コール&レスポンス、即興諷刺
代表アーティスト
- Lord Kitchener
- Harry Belafonte
- The Mighty Sparrow
代表曲
- Day-O (Banana Boat Song) — Harry Belafonte (1956)YouTube で検索
- Jean and Dinah — The Mighty Sparrow (1956)YouTube で検索
- Sugar Bum Bum — Lord Kitchener (1978)YouTube で検索