古典

カー・チュー

Ca Trù

ハノイ・フエ / ベトナム / 東南アジア · 1100年〜

ベトナム北部・中部の高度に洗練された室内歌曲伝統。

概要

ベトナム北部・中部で1000年以上続く室内歌曲。女性歌手が桐製の太鼓状打楽器パイ(拍板)を打ち、ダン・ダイ(三弦リュート)とトロン・チャウ(讃辞太鼓)の伴奏で漢文・チューノム詩を歌う。文人士大夫階層に愛好された極めて洗練された伝統で、ベトナム古典詩文学と一体化している。

背景

11世紀のリー王朝期に既に文献記録があり、宮廷・寺院・文人の客間で発達した。詞章は漢文・チューノム(ベトナム文字)による高度な詩で、阮攸・阮公著ら大詩人がカー・チュー用詩を残した。

発展

20世紀前半までは廓町文化と結びついて栄えたが、1945年以降の社会主義文化政策で衰退の危機に瀕した。1990年代以降に復興運動が始まり、グェン・ファン・チャウ・ヴァン・グエン・ティ・チェルらが伝承を維持した。2009年に緊急保護が必要な無形文化遺産に登録された。

出来事

  • 11世紀: 文献初出。
  • 18世紀: 文人カー・チュー全盛期。
  • 1945年: 革命後の衰退。
  • 1995年: ハノイ・カー・チュー・クラブ結成。
  • 2009年: ユネスコ「緊急保護を必要とする無形文化遺産一覧表」に登録。

派生・影響

ベトナム古典詩文学との一体化、現代ベトナム室内楽の素材、東アジア女性主導歌曲伝統(地歌・三曲との比較)を成す。

音楽的特徴

楽器声(女性)、パイ(拍板)、ダン・ダイ、トロン・チャウ

リズム緩慢で精緻な拍、漢文・チューノム詩、装飾的母音引き伸ばし

代表曲

関連ジャンル

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