ニャック・タイトゥ
ベトナム南部のアマチュア室内楽。古典宮廷音楽の南部展開。
概要
ベトナム南部(メコン・デルタ地帯)で発達したアマチュア・チェンバー・ミュージック。元来は北部・中部の宮廷音楽が南部に渡って民間化したもので、ダン・キム(月琴)・ダン・トラン(箏)・ダン・ニ(二弦擦弦)・ダン・バウ(一弦撥弦)・ダン・コー(笛)を主な楽器とし、声楽家を含む小編成で演奏する。
背景
19世紀後半、阮朝末期に宮廷音楽家が南部に移住して土着音楽と交わって生まれたとされる。フランス植民地期にもアマチュアの愛好家サークルとして広まり、20世紀初頭にカイ・リュンの音楽的源泉となった。
発展
20世紀前半に紙幣変更の中で都市知識人のサロン音楽として広まり、戦後の南北分裂期にも継承された。改革開放後の1990年代以降にユネスコ調査が進み、2013年に無形文化遺産登録された。
出来事
- 1860年代: 阮朝音楽家の南遷。
- 1900年代: 都市サロン音楽として確立。
- 1917年: カイ・リュン(改良劇)初演。
- 1986年: ドイモイ政策で文化復興。
- 2013年: ユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録。
派生・影響
カイ・リュン(改良劇)の音楽的母体、現代ベトナム室内楽創作、海外ベトナム人コミュニティ(米国カリフォルニア)の文化アイデンティティの一翼。
音楽的特徴
楽器ダン・キム、ダン・トラン、ダン・ニ、ダン・バウ、ダン・コー、声
リズム南部独自旋法(オアン・ナム)、即興的合奏、20の祖曲レパートリー
代表アーティスト
- Trịnh Công Sơn
- Khánh Ly
代表曲
- Da Co Hoai Lang (1920)YouTube で検索