アンダルシア古典(ヌーバ)
9~15世紀イベリア半島アル・アンダルスで成立し、レコンキスタ後にマグレブ諸都市が継承した、組曲ヌーバを基本単位とするアラブ古典音楽。
概要
11~24のヌーバ(組曲)が伝わり、各組曲は5つのミザーン(リズム楽章)で構成される。ウード、リバーブ、カマンジャ(立てヴァイオリン)、ダルブッカ、合唱と独唱が用いられ、詩はアラビア古典詩・ムワッシャハ。
背景
9世紀バグダードからコルドバに渡った楽士ジリヤーブが体系化したと伝わる。1492年のグラナダ陥落後にスペイン系ムスリムとユダヤ人が北アフリカに渡り、フェズ・テトワン・トレムセン・アルジェ・コンスタンティーヌ・チュニスがそれぞれ流派(アル・アラ、ガルナーティ、サナア、マルーフ)を保持した。アンダルシアの遺産を集合的記憶として継承する点で、現在も国民・民族アイデンティティの核を成す。
発展
20世紀の都市化と国民国家形成の中で、各国の保存協会がヌーバの楽譜化と若手育成を進めた。1980年代以降は欧州ワールドミュージック市場に紹介され、ユダヤ系マグレブ移民とのコラボも進む。アムジェル・ハジ・ユーセフ、フランソワーズ・アタラスのような女性歌手の登場も注目される。
出来事
- 822: ジリヤーブがコルドバに到着
- 1492: グラナダ陥落、北アフリカへの楽士移動
- 1932: カイロ・アラブ音楽会議
- 1990: アンダルシア音楽協会連合がフェズで結成
派生・影響
ガルナーティ、マルーフ、シャアビ、フラメンコと深い相互関係。
音楽的特徴
楽器ウード、リバーブ、カマンジャ、ダルブッカ、合唱、独唱
リズムヌーバ組曲、5ミザーン、加速する構成