古典

ポスト・スペクトル

Post-Spectral

西ヨーロッパ · 1985年〜

1980年代後半以降、初期スペクトル楽派の方法論を多様な音楽語法と統合する世代の潮流。

概要

カイヤ・サーリアホ、ジョージ・ベンジャミン、フィリップ・ユレル、フィリップ・マヌリらが代表。倍音列・スペクトル分析を出発点としつつ、より柔軟な形式と劇的な物語性、電子音響との統合を志向する。

背景

初期スペクトル楽派が「音色の物理学」を提示した後、その語法を心理的・劇的内容に応用し、オペラなど大規模ジャンルへ拡張する必要が認識された。IRCAMでのライヴ・エレクトロニクス研究の進展がこれを技術的に支えた。

発展

サーリアホ「グラール劇場」(1995)「遠い愛」(2000、オペラ)、ベンジャミン「Written on Skin」(2012、オペラ)、マヌリ「Pluton」(1988、IRCAM 4Xシステム)、ユレル「Tour à Tour」連作(2002〜09)が代表作。

出来事

  • 1988: マヌリ「Pluton」
  • 2000: サーリアホ「遠い愛」初演
  • 2012: ベンジャミン「Written on Skin」初演
  • 2016: サーリアホ「Only the Sound Remains」

派生・影響

21世紀の現代オペラ、電子音響統合作品、現代映画音楽の音色感覚、サーリアホ後継世代(リサ・ストレジツカ、ハンナ・エイミ)に影響を残している。

音楽的特徴

楽器管弦楽、合唱、電子音響

リズム倍音列の柔軟使用、劇的物語性、ライヴ・エレクトロニクス

代表アーティスト

  • トリスタン・ミュライユフランス · 1970年〜
  • カイヤ・サーリアホフィンランド · 1980年〜2023
  • ジョージ・ベンジャミンイギリス · 1980年〜
  • 細川俊夫日本 · 1980年〜

代表曲

関連ジャンル

ポスト・スペクトル 中心の関係図を見る

ジャンル一覧へ戻る