ピンプアット
カンボジアの宮廷・寺院音楽の中核アンサンブル。
概要
カンボジアの王宮・寺院儀礼で演奏される打楽器中心アンサンブル。ロネアート・エーク(木琴)・コン・トムニュン(円形銅鑼)・スラライ(チャルメラ)・サムフォー(太鼓)を中核とし、王宮舞踊ロバム・ボラーンや寺院の儀礼に用いられる。タイ・ピーパートと共通起源を持つが、独自の発展を遂げた。
背景
9〜13世紀のアンコール朝期に既に類似の合奏が存在したと、アンコール・ワットのレリーフから推測される。中世以降、王宮文化と寺院文化の双方で継承された。
発展
1975〜79年のクメール・ルージュ期に音楽家の90%が殺害され、伝統が壊滅的打撃を受けた。1980年代以降、シーラパコン大学・カンボジア・リビング・アート(米国NGO)などが伝承再建に取り組み、若い世代への伝授を続けている。
出来事
- 12世紀: アンコール・ワット彫刻に類似アンサンブル描写。
- 1947年: 独立後のシハヌーク文化政策。
- 1975年: クメール・ルージュ期、音楽家の大量殺害。
- 1998年: カンボジア・リビング・アート活動開始。
- 2008年: 王宮舞踊がユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録(伴奏としてピンプアット)。
派生・影響
カンボジア王宮舞踊・現代カンボジア音楽創作の基盤、世界の文化遺産再建モデルケース、東南アジア青銅打楽器文化群の中核を成す。
音楽的特徴
楽器ロネアート・エーク、コン・トムニュン、スラライ、サムフォー、スコー・トム、チン
リズム緩慢な儀礼拍、コン・トムニュンの主旋律、王宮舞踊伴奏
代表曲
- Sarika Keo (2000)YouTube で検索