新古典主義音楽
1920〜50年代に欧米で流行した、18世紀以前の古典様式を現代的書法で再構築する潮流。
概要
ロマン派的肥大した感情表現と表現主義の極限を批判し、明晰さ、節度、対位法的書法を取り戻すことを志した。ストラヴィンスキー中期、ヒンデミット、プロコフィエフ、フランスの「6人組」が代表的担い手。
背景
第一次世界大戦後の幻滅と「秩序への回帰」の時代精神が背景にある。1917年のディアギレフ「パラード」(サティ、コクトー、ピカソ)が新たな簡潔さを示し、戦後パリは新古典主義の中心となった。コクトー「雄鶏とアルルカン」(1918)が宣言文的役割を果たした。
発展
ストラヴィンスキー「プルチネッラ」(1920)が転換点、「詩篇交響曲」(1930)、「カルタ遊び」(1936)、「弦楽のための協奏曲」(1946)が中期様式を示した。プロコフィエフ「古典交響曲」(1917)、ヒンデミット「室内音楽」連作、フランス6人組(プーランク、ミヨーら)が並行的に展開した。1950年代以降はトータル・セリアリズムに主役を譲った。
出来事
- 1917: プロコフィエフ「古典交響曲」
- 1920: ストラヴィンスキー「プルチネッラ」初演
- 1930: ストラヴィンスキー「詩篇交響曲」初演
- 1951: ストラヴィンスキー「放蕩者の遍歴」初演
派生・影響
20世紀後半の調性的・準調性的書法(ブリテン、ショスタコーヴィチ)、戦後ミニマリズムや新ロマン主義の遠い先駆けとなった。
音楽的特徴
楽器管弦楽、室内楽、オペラ
リズム対位法、明晰な形式、古典的舞曲リズム
代表アーティスト
- ベラ・バルトーク
- モーリス・ラヴェル
- イーゴリ・ストラヴィンスキー
- パウル・ヒンデミット
代表曲
- クープランの墓 — モーリス・ラヴェル (1917)YouTube で検索
- 古典交響曲 作品25 (1917)YouTube で検索
- プルチネッラ — イーゴリ・ストラヴィンスキー (1920)YouTube で検索
- 詩篇交響曲 — イーゴリ・ストラヴィンスキー (1930)YouTube で検索