南管
福建南部・台湾の閩南語による古代室内楽。1000年の歴史を持つ。
概要
福建省泉州を中心とする閩南(ミンナン)語圏の古典室内楽。唐宋以来の中国古楽の旋律を伝えるとされ、洞簫・南琶・三弦・二弦・拍板の五人編成(上四管・下四管)で歌曲を演奏する。極めて緩やかなテンポと典雅な節回しを特色とし、東洋の生きた化石とも称される。
背景
唐代の宮廷音楽が福建に渡り、宋元の戯曲音楽と融合して泉州を中心に成立した。明清に閩南華僑とともに東南アジア(フィリピン・マレーシア・シンガポール)・台湾に伝播し、海外華人の故郷音楽として愛好されてきた。
発展
20世紀後半、漢唐楽府(南管楽団)の台北進出やパリ公演で国際的注目を集めた。台湾の漢唐楽府は梨園戯と組んだ舞台公演を行い、近年は呉素霞ら名歌手が録音活動を続けている。
出来事
- 唐宋期: 宮廷音楽の福建定着。
- 明清: 閩南華僑による海外伝播。
- 1983年: 漢唐楽府結成。
- 2009年: ユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録。
- 2012年: 漢唐楽府パリ公演。
派生・影響
梨園戯・高甲戯など閩南系戯曲の音楽的基盤となり、台湾原住民・客家音楽との比較研究の対象となっている。
音楽的特徴
楽器洞簫、南琶(横抱き琵琶)、三弦、二弦、拍板
リズム極めて緩慢なテンポ、四空管・五空管などの管門(調)、拍板による節制
代表アーティスト
- 漢唐楽府
代表曲
- 梅花操 — 漢唐楽府 (1990)YouTube で検索