崑曲
明代に蘇州崑山で成立した、中国最古の戯曲様式。
概要
明代中期に魏良輔が改良した崑山腔を基盤とする、典雅で詩文的な戯曲。京劇・川劇など後世の地方戯曲全ての母とされ、『牡丹亭』『長生殿』など文人的名作を生んだ。曲牌(定型旋律)体系を持ち、笛(曲笛)を主奏とする静謐な伴奏が特徴。
背景
14世紀の蘇州崑山に起源を持ち、16世紀に魏良輔が崑山腔を改良し、梁辰魚『浣紗記』(1567年頃)で演劇化した。文人士大夫階層に愛好され、『牡丹亭』『桃花扇』『長生殿』など中国戯曲文学の最高峰が崑曲のために書かれた。
発展
清代後期に京劇の興隆で大衆人気は失われたが、文人愛好家による継承が続いた。20世紀には俞振飛・朱伝茗らが伝承を担い、1956年の『十五貫』復活公演で再認識された。2001年のユネスコ無形文化遺産登録が決定打となり、2004年の白先勇プロデュース青春版『牡丹亭』が大学生世代に再ブームをもたらした。
出来事
- 1561年頃: 魏良輔の崑山腔改良。
- 1598年: 湯顕祖『牡丹亭』。
- 1956年: 復活公演『十五貫』。
- 2001年: ユネスコ「人類の口承及び無形遺産の傑作」第一陣として宣言。
- 2004年: 白先勇青春版『牡丹亭』初演。
派生・影響
京劇・川劇・湘劇・贛劇など中国全土の地方戯曲の祖であり、中国伝統舞台美学の基礎を提供した。
音楽的特徴
楽器曲笛、笙、簫、琵琶、三弦、月琴、板鼓、声
リズム曲牌体、典雅で緩慢な旋律、四声に厳格に従う詞章
代表アーティスト
- 俞振飛
- 張継青
代表曲
- 牡丹亭・遊園驚夢 — 張継青 (1982)YouTube で検索