巫楽(ムアク・グッ)
韓国シャマニズム(巫俗)儀礼グッで奏される音楽。神霊を呼び出し追放する儀礼の核。
概要
ムーダン(巫女)が神霊と交感する儀礼グッで、ピリ(笛)・テグム(横笛)・ヘグム(胡弓)・チャング(沙漏太鼓)・チン(銅鑼)を伴奏に、複雑なリズム周期(チャンダン)で歌い舞う音楽。ソウル・京畿のテガム・ノリ、東海岸のオグ・グッ、済州島のシオプ・グッなど地域差が大きい。
背景
古朝鮮以来の土着シャマニズムが、儒教・仏教・道教の影響を受けつつも独立に保持された宗教伝統。家庭の繁栄祈願・病気治癒・死者鎮魂を主目的とし、女性主導の宗教文化の重要な担い手となっている。
発展
20世紀前半の植民地期・朝鮮戦争期に大きな打撃を受けたが、1973年以降の重要無形文化財制度で保護対象となり、ソウル・チンドゥ・チェジュなど各地のグッが文化財指定された。現代国楽・ジャズとの融合(キム・スジャ、シン・ジヒョン等)も活発。
出来事
- 1973: 重要無形文化財第29号『ソウル鎮魂グッ』指定
- 1985: サムルノリ国際公演開始
- 2009: チェジュ・チルモリダン霊登グッ、ユネスコ無形文化遺産登録
派生・影響
サムルノリ(キム・ドクスら)、現代国楽、韓国ジャズ・フュージョン、近年のエレクトロニカ(イ・サンウン、HAEPAARYら)に強い旋法・リズム的影響を残す。
音楽的特徴
楽器ピリ、テグム、ヘグム、チャング、チン、声
リズムチャンダン(リズム周期)、グッ儀礼節次、神懸り、舞踊
代表アーティスト
- Kim Keum-hwa (김금화)
代表曲
- Seohaean Baeyeonsin Gut — Kim Keum-hwa (김금화)YouTube で検索