微分音音楽
12平均律の半音より小さな音程(微分音)を体系的に使用する音楽。
概要
四分音、六分音、十六分音などを使い、平均律に縛られない音律体系を探究する。アロイス・ハーバ、イヴァン・ヴィシネグラツキ、ハリー・パーチ、ベン・ジョンストンらが先駆者で、20世紀後半のスペクトル楽派へ流れ込んだ。
背景
古代ギリシアの音律理論、トルコ・アラブ・インド音楽の微小音程、中世西洋のピタゴラス音律など、12平均律以外の音律体系への関心が20世紀初頭に再燃した。同時に、純正律・自然倍音列を物理学的に再評価する潮流も加わった。
発展
アロイス・ハーバ「四分音弦楽四重奏曲」(1924)、ヴィシネグラツキ「ピアノ協奏曲」、ハリー・パーチが43音平均律を採用し独自楽器を製作(1930年代)、ベン・ジョンストンの純正律弦楽四重奏曲シリーズ(10曲、1959〜1995)、ジェイムズ・テニーの近代純正律理論などが続いた。
出来事
- 1924: アロイス・ハーバ「四分音弦楽四重奏曲」
- 1930年代: ハリー・パーチ、43音平均律楽器を製作
- 1959: ベン・ジョンストン「弦楽四重奏曲第1番」(純正律)
- 1973: ジェルヴァシオ・グリゼー「Périodes」
派生・影響
スペクトル楽派、ジェルヴァシオ・グリゼーらが微分音と倍音列を統合し、現代の電子音律実験、純正律のリヴァイヴァルへ繋がっている。
音楽的特徴
楽器微分音楽器、調整楽器、電子音響
リズム微分音音律、純正律、自然倍音列
代表アーティスト
- ハリー・パーチ
- ジェルジ・リゲティ
- ベン・ジョンストン
- ラ・モンテ・ヤング
- ジェルヴァシオ・グリゼー
代表曲
- 弦楽四重奏曲第2番(四分音) (1924)YouTube で検索
- Castor and Pollux — ハリー・パーチ (1952)YouTube で検索
- ロンターノ — ジェルジ・リゲティ (1967)YouTube で検索
- 弦楽四重奏曲第4番 — ベン・ジョンストン (1973)YouTube で検索