ケチャ
バリ島の100人以上の男声合唱とラーマヤーナを演じる声楽舞踊。
概要
バリ島の男性合唱団(50〜200人)が「チャッ・チャッ・チャッ」と複合的にリズムを叫び、その上でラーマーヤナ叙事詩(ラーマ・シーター・ハヌマーン)を演じる総合芸術。楽器を一切使わず、声のみで重層的なポリリズムを作り上げる驚異的な様式。
背景
もともとはバリ島のサンギャン(トランス儀礼)で病魔祓いに歌われた合唱「チャッ」を、1930年代にドイツ人画家ヴァルター・シュピース(1895–1942)とバリ人I・ワヤン・リンバが舞踊化したのが現在のケチャの起源。
発展
戦後は観光プログラムとして発展し、ウブドのチェチャ村など複数の上演拠点が確立した。1971年の映画『悪魔の沼』(R・ポランスキー)・1992年の坂本龍一プロデュース等で世界的に知られた。現在もバリ各地で日没時に上演される観光舞台の定番。
出来事
- 古代: バリのサンギャン儀礼。
- 1933年: シュピースとリンバがケチャ創出。
- 1971年: 映画でケチャ世界紹介。
- 1992年: 坂本龍一プロデュース。
- 2015年: バリ三舞踊群ユネスコ無形文化遺産登録に含まれる。
派生・影響
世界の合唱・声楽パフォーマンスに刺激を与え、現代ヴォーカル・アンサンブル(Stomp等)の発想源の一つともされる。
音楽的特徴
楽器男声合唱(楽器なし)、火、踊り
リズムチャッの複合ポリリズム、ラーマヤーナ語り、トランス的繰り返し
代表アーティスト
- I Nyoman Wenten
代表曲
- Cak Rina — I Nyoman Wenten (1990)YouTube で検索