正楽
朝鮮王朝の宮廷・両班階級の正統音楽。
概要
朝鮮王朝で宮中儀礼・祭礼・両班社交に用いられた格調高い音楽の総称。中国由来の雅楽(アアク)、朝鮮独自の唐楽・郷楽の三系統からなり、文廟祭礼楽(孔子祭)・宗廟祭礼楽(歴代王の祭)など現代まで伝わるレパートリーを含む。
背景
高麗朝に北宋から大晟雅楽が伝わり、朝鮮初期(15世紀)に世宗大王と朴堧らが朝鮮独自の音律体系を整備した。儒教国家としての秩序を音楽で具現する役割を担い、両班階級の必修教養とされた。
発展
日帝時代に縮小したが、戦後に国立国楽院が継承を担い、宗廟祭礼楽は2001年にユネスコ「人類の口承及び無形遺産の傑作」第一陣として宣言された。文廟祭礼楽は現存する最古の中国系雅楽演奏伝統として中国からも注目される。
出来事
- 1116年: 高麗朝に大晟雅楽伝来。
- 1447年: 世宗大王『定大業』『保太平』作曲。
- 1948年: 国立国楽院設立。
- 2001年: 宗廟祭礼楽がユネスコ宣言。
- 2009年: ユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録。
派生・影響
韓国宮廷音楽は日本雅楽・ベトナム宮廷音楽との比較研究の対象となり、また現代国楽の源泉として継承される。
音楽的特徴
楽器片鐘・特鐘・編磬・特磬・洋琴・伽耶琴・玄琴・大琴・觱篥・笙簧・拍
リズム緩慢で荘厳な拍、儀礼的構成、五音音階(郷楽)・七音音階(雅楽)
代表曲
- 宗廟祭礼楽・保太平 (1447)YouTube で検索