端唄
江戸後期に成立した、短く軽妙な三味線歌曲。
概要
庶民や芸者の座敷で歌われた、短い詞章と細棹三味線による粋な小品歌曲。長唄の重厚さに対して気軽さ・洒脱さを身上とする。『梅は咲いたか』『春雨』など江戸情緒を伝える曲が多い。
背景
19世紀前半、江戸の町人・芸者文化の中で長唄から派生して成立した。端唄『梅は咲いたか』(初代清元延寿太夫期)などが流行し、町方の家元制度で広まった。
発展
幕末から明治にかけて流行のピークを迎え、新橋・柳橋の芸者が必修教養とした。昭和期には端唄演奏家が伝統芸能として継承し、ラジオ・録音で普及した。現代は端唄保存会等が継承する。
出来事
- 1830年代: 江戸町人文化での端唄流行。
- 1855年: 端唄『春雨』発表。
- 1900年: 新橋花柳界での端唄定着。
- 1950年代: 端唄保存運動。
- 2000年代: 邦楽教育素材として再注目。
派生・影響
端唄からさらに短く変奏した小唄が幕末に独立し、現代まで芸者文化と結びついて存続している。
音楽的特徴
楽器細棹三味線、声
リズム短い詞章、軽快なテンポ、粋を尊ぶ抑制的な節回し
代表曲
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