古琴
中国文人の精神を象徴する、3000年の歴史を持つ七弦撥弦楽器音楽。
概要
桐の板に七本の絹弦を張った古代撥弦楽器の独奏音楽。文人(士大夫)の四芸「琴棋書画」の筆頭に位置づけられ、自己修養と精神性の音楽として継承された。減字譜(指法を漢字で示す独特の楽譜)を持ち、『流水』『酒狂』『陽関三畳』など3000曲以上が伝わる。
背景
周代から記録のある中国最古の楽器の一つで、孔子の時代から君子の必修教養とされた。漢代の『広陵散』、唐代の『胡笳十八拍』、宋代の郭沔『瀟湘水雲』など、各時代の名作が現代まで伝承されている。明清の文人琴派(虞山派・広陵派など)が流派を形成した。
発展
20世紀の戦乱期に伝承の危機に瀕したが、管平湖・査阜西・呉景略らが録音・楽譜整理を推進した。1977年、NASAボイジャーのゴールデンレコードに管平湖『流水』が収録され、宇宙を旅する人類の音楽となった。改革開放後、龔一・李祥霆ら新世代が国際的に活躍する。
出来事
- 前5世紀: 孔子が琴を学ぶ記録。
- 7世紀: 唐代の文献『琴操』。
- 1425年: 朱権『神奇秘譜』(現存最古の琴譜集)。
- 1977年: 管平湖『流水』がボイジャーに搭載。
- 2003年: ユネスコ「人類の口承及び無形遺産の傑作」宣言。
派生・影響
現代中国の文人音楽復興運動、書画・茶道との総合的文化体験、海外華人琴社活動などを生んだ。
音楽的特徴
楽器古琴(七弦)
リズム無拍節・呼吸単位、散音・按音・泛音の三種音色、減字譜による指法指示
代表アーティスト
- 管平湖
- 李祥霆
代表曲
- 流水 — 管平湖 (1956)YouTube で検索