古典

エジプト古典(ウンム・クルスーム時代)

Egyptian Classical (Umm Kulthum Era)

カイロ / エジプト / 中東 · 1920年〜

別名: Tarab Egyptian classical

20世紀前半~中盤のカイロで、ウンム・クルスームを頂点に成立したアラブ世界共通の古典歌謡様式。

概要

30人規模の管弦楽団(タクト)、ヴァイオリン群、カヌーン、ウード、ナイ、リク、独唱者で構成。1曲が30~60分にわたる長大な構造を持ち、マカームを移動しながら独唱者が即興的にメリスマを展開する。

背景

オスマン帝国崩壊後のアラブ復興運動の中で、カイロが汎アラブ文化の首都となった。ウンム・クルスーム、ムハンマド・アブドルワッハーブ、リヤード・アル・スンバーティーらが詩人アハメド・シャウキやアハメド・ラーミーの詩に作曲し、汎アラブのラジオ放送網を介して各地で共有された。1948年のパレスチナ戦争以降、汎アラブ・アイデンティティの感情的支柱として機能した。

発展

ウンム・クルスームの月例コンサートはアラブ全域で「木曜の夜」と呼ばれ放送され、国家元首と並ぶ規模の影響力を持った。1975年の彼女の葬儀には300万人が集まったと言われる。後の世代ではアブデルハリーム・ハーフェズ、ファリード・アル・アトラシュが継承し、現代のフェイルーズやマジダ・アル・ルーミに連なる。

出来事

  • 1923: ウンム・クルスーム録音開始
  • 1934: 国営ラジオ「カイロ放送」開局
  • 1957: アブデルハリーム・ハーフェズ全盛期
  • 1975: ウンム・クルスーム逝去・国葬

派生・影響

アラブ・タラブ、レバノン・ザジャル、シリア・ムワシャハ、現代アラブ・ポップに大きな影響。

音楽的特徴

楽器ヴァイオリン、カヌーン、ウード、ナイ、リク、合唱、独唱

リズムマカーム移動、長大な即興メリスマ、サマイ拍子

代表アーティスト

  • Mohamed Abdel Wahabエジプト · 1924年〜1991

代表曲

関連ジャンル

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