宗教・霊歌

ドゥルパド

Dhrupad

グワーリオル / インド / 南アジア · 1450年〜

北インド古典音楽最古層の声楽様式で、神への讃美詩を瞑想的に歌い上げる。

概要

サンスクリット・ブラジ・ヒンディー語の宗教詩を、長大なアーラープ(自由リズム導入)とジョール、ジャラ、そして固定詩節に進む構造で歌う。パカワジ太鼓伴奏とタンブーラ持続音のみを伴う禁欲的編成で、低音域の重厚な声と倍音的響きが瞑想的雰囲気を生む。

背景

中世ヒンドゥー寺院音楽およびスーフィー詩の交差点として15世紀グワーリオル王マーン・シングの宮廷で体系化された。神(クリシュナ・シヴァ・ドゥルガー)への讃美と哲学詩を音楽的に深める『瞑想的祈祷』として発達。ヒンドゥー・イスラム両宮廷で千年以上保持された。

発展

16世紀ターンセン以降ムガル宮廷音楽の中核となり、4つのバーニー(ガウディヤ・カンダール・ナウハール・ダーガル)に分流した。19世紀以降ダーガル・バーニーの伝承家系が中心となり、20世紀のダーガル兄弟、ザキル・フセインの父アッラー・ラカ、グンデチャ兄弟らが世界的に演奏した。

出来事

  • 15世紀: グワーリオル宮廷で体系化
  • 1556: アクバル帝、ターンセンを宮廷音楽家任命
  • 1968: ダーガル兄弟欧州公演で世界に紹介
  • 2013: ドゥルパド・サンスティ国際養成校開設(ボパール)

派生・影響

カヤール、トゥムリ等北インド古典声楽全体の祖型、近年のミニマル音楽・現代音楽(テリー・ライリー、メレディス・モンクら)に倍音発声の影響を与えた。

音楽的特徴

楽器声、タンブーラ、パカワジ

リズム長大なアーラープ、チャウタール拍節、低音重厚、倍音発声

代表アーティスト

  • Dagar Brothersインド · 1942年〜1990
  • Gundecha Brothersインド · 1985年〜2020

代表曲

関連ジャンル

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