ビクトゥシ
カメルーン中央部ベティ系民族の伝統舞踊から発展した、6/8リズムを軸にしたエレキギター中心の高速ダンス音楽。
概要
「地面を踏みつける」を意味するベティ語に由来し、女性が祭事で踊った歌を電化したもの。バラフォン的に弾かれるエレキギター、ドラムマシン、コーラスが特徴で、テンポはマコッサより速い。
背景
森林地帯ベティ系の女性中心の儀礼舞踊が起源で、1940年代までは政治的・性的に率直な歌詞のため公的場では抑圧された。1980年代にレ・テット・ブリュレ(燃える頭たち)がエレキ化したビクトゥシを国営テレビで広め、独裁体制下の若者文化として爆発的人気を得た。歌詞の率直さは女性の表現空間としてのビクトゥシの伝統を現代に転写したものである。
発展
1990年代にはアン・マリー・ンジエやKタイノ、ロイズ・ベベがそれぞれ路線を提示し、マコッサと並ぶカメルーン国民音楽となった。2000年以降はクペ・デカレやンドンボロとの混淆が進む。
出来事
- 1987: レ・テット・ブリュレ『Hot Heads』
- 1990s: アン・マリー・ンジエ全盛期
- 2000s: ビクトゥシ・ヒップホップ登場
派生・影響
マコッサ、ンドンボロ、クペ・デカレと交差し、現代カメルーン・ヒップホップの素材源にもなる。
音楽的特徴
楽器エレキギター、ベース、ドラム、バラフォン、声
リズム高速6/8、強いダウンビート、コール&レスポンス
代表アーティスト
- Les Têtes Brûlées
代表曲
- Hot Heads — Les Têtes Brûlées (1987)YouTube で検索