メズーエド
チュニジアのバグパイプ「メズーエド」を主役にした、農村起源の民衆ダンス音楽。
概要
メズーエド(山羊袋風袋笛)、ダルブッカ、ベンディール、シェケレ、男声独唱と合唱で構成。農村結婚式・割礼儀礼で踊られ、近代以降は都市キャバレーで普及した。
背景
オスマン期から南部チュニジアの羊飼い音楽として伝わり、20世紀後半に首都チュニスの労働者地区(メディナ郊外)で都市化された。1970年代のサラー・ル・ファルキらが商業録音を始めたが、独立後の文化エリートからは「下品」とみなされ国営メディアでは長らく抑圧された。アラブ春以降、ストリート青年層の自己表現として再評価されつつある。
発展
1990年代にヘディ・ハベバ、サミール・ロカーが録音文化を確立し、結婚式産業の必須サウンドとなった。21世紀にはメズーエド・ラップやエレクトロ・メズーエドの試みも現れ、低俗扱いだったジャンルが現代音楽の素材として再評価されている。
出来事
- 1972: 国営テレビでの放送制限
- 1985: サミール・ロカー全盛期
- 2011: アラブ春で街頭再評価
- 2019: メズーエド・エレクトロ実験
派生・影響
アンダルシア古典、シャアビ、ライ、現代チュニジア・ヒップホップと交差。
音楽的特徴
楽器メズーエド、ダルブッカ、ベンディール、シェケレ、声
リズム高速6/8、袋笛のドローン、コール&レスポンス