スラックキー・ギター
ハワイ独自のオープンチューニング・フィンガーピッキング・ギター。
概要
19世紀のハワイで発達した独特のギター様式。「キ・ホアル」(緩めた弦の意)で、複数の弦を緩めてオープンチューニングし、フィンガーピッキングで親指がベース、他の指が旋律を奏でる。ハワイの自然と日常を歌うアロハ精神の音楽として、世界のギター愛好家に影響を与えた。
背景
1830年代頃、メキシコのカウボーイ(パニオロ)がハワイに連れてこられた際にギターを持ち込み、ハワイ人がそれを独自に解釈してチューニングを変更したのが起源。家族・コミュニティの音楽として閉ざされた中で発達した。
発展
20世紀にレナード・コザックル・ガビー・パヒヌイ(1921–1980)・サニー・チリングワース・レドワード・カアパナらマスターが録音化を進め、1960〜70年代のハワイアン・ルネサンスで国際的に注目された。1990年代以降は伝統的非公開の慣習が緩み、ワークショップで世界中に広まった。
出来事
- 1832年: メキシコ・パニオロのギター持ち込み。
- 1947年: ガビー・パヒヌイ初録音。
- 1972年: ガビー&サンズ『ガビー・パヒヌイ・ハワイアン・バンド』。
- 2005年: ジャック・ジョンソンらによる国際的紹介。
- 2015年: グラミー賞ベスト・ハワイアン・アルバム部門復活。
派生・影響
現代アコースティック・ギター演奏(クラシカル・カントリー)・カウアイ・コーストの「ヘイル・スラックキー」コミュニティ・ジャム伝統を生み、世界のフィンガースタイル・ギターに影響を与えた。
音楽的特徴
楽器アコースティック・ギター(オープンチューニング)、声
リズム親指ベース・他指旋律のフィンガーピッキング、Cタロパッチ・タロパッチ・キホ・アル等のチューニング
代表アーティスト
- Gabby Pahinui
- Sonny Chillingworth
- Ledward Kaapana
- Israel Kamakawiwoʻole
代表曲
- Hiʻilawe — Gabby Pahinui (1972)YouTube で検索
- Kaleohano — Ledward Kaapana (2005)YouTube で検索